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空っぽ少年と色深き者たち ~世界を彩る物語~  作者: 和吉
オーレント王国 決断の街イエリ―
58/87

魔法のお勉強

「魔法・・・魔力」


「まぁ間違っちゃいないな。詳しくはシオンの方が詳しいだろうから講義頼む」


グレスはシオンとの旅の間に学んだ魔力についてを思い出し、返答するが魔法の説明年は不十分だとラドは言うとシオンに説明を求める。シオンは自分の得意分野についての話だったため喜んで魔法についての話を始めた。


「まず、最初に魔力についての話は旅の途中でしたわよね?覚えてるかしら?」

「うん」

「偉いわね!復習にもなるからもう一回言うけどこの世界に生きるほぼ全て人型の者には、少なくとも魔力を持っているの。その魔力を使って魔力を顕現するもしくは、自然を操ることを魔法っていうのよ」

「自然?」

「そう、自然を操るの。私が使った土魔法や火の魔法は自然の力を操っているのよ」


魔法は、魔力を使い自然現象を起こさせる力であり何もない場所から火や水を起こしたり、存在する地面を操り攻撃するなど自然の力を使うことが多いが魔法の種類が多いためそれだけではない。


「他にも魔力を集中させて打ち出す魔法や物を作り出す魔法もあるのよ。といっても魔力で物質を作れる人はほとんどいないけどね」

「作り出す・・・」

「ん?」


グレスは作り出すという言葉が気になったのか、復唱するとシオンの説明を黙って聞いていたラドだが、引っかかることが有ったのか首を傾げ声を出す。


「何か気になることでもあったかしら?」

「いや、物質を作れる人はあんまり居ないって言ったけど岩や水を作れる奴はいっぱい居るだろ?何が違うんだ?」

「あぁその事ね。実はあれって魔力で形を作っているだけど物質になっている訳じゃないのよ。属性は水や岩だけど実際は魔力の塊なのよ。だから解除しちゃうと何もなくなるでしょ?」

「そうだったのか・・・じゃあ魔法で作った水は飲めないのか?」

「攻撃用に作った水は無理だけど、世界に満ちている水の魔力を固めた物なら飲むことが出来るわよ」

「へ~俺は魔法が使えないからそこまで知らなかったんだが奥深いんだな」

「そうね。長年研究しても解明できないことも多いからね」


ラドは魔法が使えないため一般人としての魔法の知識叱らなかったため、魔法によってここまで違いが有ることは知らなかった。勉強になったと感心していると、リリナが補足の説明をし始めた。


「物質を作る魔法というのは、剣や弓矢などを作り出す物が有名ですね」

「そうね。物質を作り出しているから解除しても消えないのが特徴となるけど、その分必要となる魔力が多いのよね」

「シオンは出来ないのか?」

「無属性を持っては居るけどあれって才能の面が強いのよね~なんか修行して出来るようになるってよりは生まれ持った才能って感じね。私は練習したけど出来なかったわ、リリナさんはどうかしら?」

「私は無属性が無いのでそもそも使えないですね」


物質を作れるならすごく便利だと思い、魔法を使っているとこを見たシオンなら出来るのではないかとラドはシオンに聞くが使えたら、薬瓶代が浮くんだけどね~と残念そうな顔で使えないと言うシオン。リリナにも聞くが、使えないと首を振る。


「属性」

「あ、属性の説明してなかったわね。属性っていうのは魔力に宿る自然の力がどのタイプかっていう種類分けね。属性は、火 水 風 土 木 光 闇 無の8属性に分かれていて持っている属性によって使える魔法が違ってくるのよ」

「物質を作る魔法はさっきの話からすると無属性が必要なのか?」

「そうよ。物質を作るのは無属性魔法と、作る物の属性が必要なの。例えば剣を作るなら鉄が必要になるから土属性と無属性ね」

「2つ必要なのか・・・」

「複雑な物を作ろうとすればもっと属性が必要になるわね」


魔法の基本属性を説明するシオンにラドは先程の会話から、無属性が物質を作り出す魔法だと考察したが予想以上に難しい魔法だという事を教えられ残念がるラドだがそもそも魔法を使うことが出来ないラドは仕方がないと切り替えシオンに質問をする。


「シオンは何の属性を持っているんだ?」

「ん~隠す必要もないし教えても良いけど、その質問気軽にしちゃ駄目よ」

「え?」

「魔力の属性って戦う時もっとも有益な情報の1つだから、冒険者は仲間になった人以外には秘密にすることが多いのよ。それに、持っている属性が好きじゃない人も居るからその質問をする時は慎重にね」

「そうだったのか・・・すまない配慮が足りない質問をして」


魔法を使った戦闘の際には、属性の情報が勝敗を決めるといっても過言ではない程重要となる。例えば火の魔法を主として戦うのなら水の魔法で対抗するなど、相手の属性が分かっていれば対処が簡単になる。そのため、いつ誰が敵になるか分からない冒険者は基本的には魔力の属性を隠し秘密しておくことが多い。属性を聞くという事は、相手の秘密を聞くという事になるのだ。


「大丈夫よ。悪気が無かったことくらいわかるから、それに冒険者として活動したり有名になったりすると属性って広まっちゃうしね」

「そうですね。ずっと隠し続けるというのはなかなか難しいですね」

「それを利用して、表には2番目に得意な属性を広ませて1番得意な属性は秘密にしておくっていうやり方をしている人もいるわね」


衛兵であるリリナは戦いに関して詳しい。そのため属性に関する問題については理解が深いためシオンの話は共感する部分が多いのかうんうんと頷いているが、戦いとは無縁なラドは驚くことばかりだった。

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#空っぽと色

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