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空っぽ少年と色深き者たち ~世界を彩る物語~  作者: 和吉
オーレント王国 決断の街イエリ―
54/87

温かい料理

ローズは大盛の料理をプレートに盛ると、グレスに渡す。


「はい、どーぞ!いっぱい食べて大きくなるんだよ!」


プレートには、大盛りのシチューにパンが2個、厚切りのステーキ2枚に色とりどりのサラダに、ニジンの煮物見てるだけでお腹が膨れそうな量が盛られたプレートをグレスは受け取ると、無表情のまま


「うん」

「グレス、こういう時はありがとうございますって言うんだぞ」

「ありがとうございます」

「俺じゃなくてローザさんに言うんだ」

「ありがとうございます」


グレスはローザからプレートを受け取ったまま直立不動だったため、ラドはしゃがみ込みグレスに視線を合わせるとこういった場合はお礼を言うのだと、教えるとグレスはラドを見たままその言葉を繰り返す。無表情のまま言葉を復唱するグレスに笑いながら、ローズに向かって言う事を教えるとグレスは顔をローザに向けお礼を言う。


「良くお礼が言えたね!どういたしまして、さぁ席に着いてお食べ」

「うん」


ローズは、お礼を言うグレスの頭を撫でグレスに席に着くことを勧めるとグレスは大量に盛られた料理を食べ始めたが、いつもより食べるペースが速いように見える。シオンとラドはそんなグレスを微笑ましく見守ると、ローズにお礼を言う。


「付き合ってくれてありがとうございます」

「いえいえ、何かしらの事情があるのはみんな同じですから。素直ないい子ですね」

「えぇ素直ないい子なんです」


グレスにお礼を学ばせるために、ローズが付き合ってくれたことに感謝をするがローザは気にしないでと詳しい事情を聞かずラドとシオンを気遣うと、ラドとシオンはその優しさが身に染みる。


「さぁ!美味しい料理を食べて一日元気に過ごしましょ!」


ローザは元気な笑顔と声でラドとシオン、リリナにプレートを渡すとおすすめの料理を紹介していく


「このパンはここで焼いたふわふわのパンよ!シチューに付けて食べると絶品なのよ!ここのみんなに人気なのはこのボア肉の厚切りステーキ!リリナなんてこれを3枚も食べるんだからっ」

「ローザさん!!!」

「いっぱい食べるのは良い事だよ!恥ずかしがること無いって!」

「もうっ」


ローザに大食いを暴露されリリナは顔は真っ赤にしてローザに抗議するが、ローザは豪快に笑い気にすることなく料理の説明をしていく。


「野菜もたくさん食べなきゃ駄目だね!8種類の野菜を使ったサラダは特性のステーキソースを掛けると野菜嫌いでも食べてくれるね。根菜はフォークで切れるくらい柔らかくなってるから食べ安くなってるから、どれでも好きなだけ取りな!」

「どれも美味しそうですね!じゃあ私はステーキを」

「俺はシチューを頂きます」

「私もステーキを・・・」


シオン、ラド、リリナは各々が好きな物を中心にプレートによそい少しずつ他の料理を取ると、グレス、ラド、シオンの順番に座ると、リリナはラドの対面に座って美味しそうな匂いがする朝食を食べ始めた。ラドとシオンは一口食べただけで料理の美味しさに感動していた。肉は口の中で溶けるほど柔らかく、特性のステーキソースはボア肉の臭みを消し、とても合っている。シチューは野菜のうまみが溶け込み優しいクリームシチューとなっている。野菜はどれも柔らかく、野菜の苦みを消す味付けがしており野菜のうまみを引き出している。旅の間はまともに料理した食べ物を食べてこなかった影響もあるが、ローザが作った料理に感動をしていた。


「物凄く美味しいわ・・・」

「美味すぎるな・・・いくらでも食べれそうだ」

「ですよね?ローザさんの料理はこの街でもトップに入るほど有名なんですよ」

「グレス君の口に合ったかな?」

「うん」

「何時もより食べるスピードが速いし気に入ってるみたいね」


グレスは3人より早く食べていたが、あんなに大盛りだった料理は既に半分になっていた。そのことからもグレスが料理を気に入ったことが分かる。もりもり食べるグレスに3人は微笑ましく思いながら手を進めていく。

読んで頂きありがとうございます!

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#空っぽと色

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