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空っぽ少年と色深き者たち ~世界を彩る物語~  作者: 和吉
終わりと出会い
3/87

青との出会い

オーレント王国の端

花園の森

そこを歩く影があった。


「え~此処何処?迷っちゃったなー」


金色に似た色の杖を持ち紫のローブを羽織り、革で作られた腰まであるリュックを背負い胸元にフリルのある白いシャツ腰には左右に三本ずつ液体の入った小瓶と左にダガーを備えたベルトが巻いており、ベージュのパンツ皮のブーツを履いた女が森を歩いていた。


「いろいろな花が咲く花園があるって聞いたから来てみたけど、全然見つからないし疲れた!」


女は近くの木の根元に座り寄りかかりながらリュックを地面に下ろし一息ついた。


「この森歩いても歩いても景色が全然変わらないから、方向感覚ずれるのよねー」


リュックの中から取り出した水瓶を飲みながら女はめんどくさそうにつぶやく。


歩いてきた道もわからなくなってるし、厄介ね この森 ここまで方向が分からなくなるのは何かしらの魔法が関係してるのかなー でもそんな魔法感じないけどなー


憂鬱そうな顔で女が考えていると、右前方の茂みからガサッと音がした。

女は瞬時に立ち上がり杖を構え茂みを睨みつける。


茂みから緑色の肌をした醜い小人ゴブリンが女をめがけて飛び出てきた


「ギェヘヘヘ」


ゴブリンは女が好きだ捕まえ自分の巣で飼おうと思い女を襲い掛かってきたのだった。

女はひとつも焦ることもなく、自分に走ってくるゴブリンを捉え、魔力を集中しゴブリンの腹に狙いを定め「ファイア」その言葉と共に杖から火の玉が放たれ勢い良くゴブリンの腹に命中する。

ゴブリンは吹っ飛び腹に穴をあけ動かなくなった。

女は、真剣な表情を緩めることなくゴブリンに近づきベルトからダガーを抜き取りゴブリンの頭に突き刺した。


「ふぅー 魔物まで出てくるようになっちゃったか これはさっさと森から出た方がよさそうねー」


息を吐き、一息ついた女はリュックを拾い上げ森から出ようとまた歩き始めた。


ゴブリンって嫌いなのよねー しぶといし汚いしキモいし薬になる部分もないからほんと害しかない


女は襲われたことを振り返りながら森を抜けだそうと歩いていると開けた場所が見えてきた。


あれ?簡単に森から出られたわね 森の中心に行こうとすると迷うようになってるのかな?


森から抜け、周りを見るとそこは村だったようだ。



村・・だったみたいね。 家は焼き焦げて残ってないし人間らしき骨もあるし

村が何か襲われて壊滅したってところね。 まあ辺境にある村にはよくあることね残念だけど

女は休憩できる場所が無いか壊滅した村を注意深く歩いていき、村の中心部にたどり着くとそ・れ・は居た。




そ・れ・は、村の中心部でボロボロになった服を身に着け、痩せこけた姿をしており白い髪をした人の姿をしたものは、座り込み空を呆然とした様子で見ていた。


人?壊滅した村に?生き残りかしらもしくは、何かの魔物が化けているとかかな


壊滅している村に人の姿があったことに驚き、警戒した様子でそれに近づいて行った。


こっちになにも反応しないなー近づいても私を見ようともしない 敵意はないみたいだし 変な魔力も感じないしただの人だね。13歳くらいかなー


「こんにちは! 初めまして私はシオン 君はこの村の生き残りなのかな? もしもしー私の声聞こえてるー?おーい」


駄目だ・・話しかけても何も反応しない空を見てるだけだ。生き残りだとしたら襲われたことで心が死んじゃったのかなー でもこのまま残しておくことは出来ないしなー んーどうしよ このままにしとくと死んじゃうよなー


んーんーとシオンが頭を抱えたり手を組み悩んでいると、ふと少年が視線が空から落ち、シオンを見ると





「青」




と呟いて倒れた。

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#空っぽと色

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