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空っぽ少年と色深き者たち ~世界を彩る物語~  作者: 和吉
終わりと出会い
24/87

街道にて

グレスが無事でよかったわ・・・この人はすぐに動ける状態ではないから、ここで回復するまで休憩しましょうか。


「グレス この人が襲われていたのを助けに行っていたのよ。怪我をしているから回復するまでしばらくここで休憩しましょう」


大きめの土小屋を作ると、シオンは男を寝かせると優しく語りかけた。


「ここなら安全よ。何か来ても守るからゆっくり休んでください」


男は返答はしなかったが、緊張がほどけたのだろう目を瞑り眠ってしまった。


怪我もしていたし、回復ポーションを使ったから体力と魔力が持っていかれているからゆっくり休ませなきゃ


寝た男の状態を考えながら、土小屋から出ると立っていたグレスを座らせ焚火を焚いた。


「それにしても、どうして彼は街道を家族だけで通っていたのかしら?」


シオンは、男に関しての疑問を頭に巡らせていく


この街道は街と街を繋ぐ道だが、道の両方を森で囲まれているため魔物に襲われる危険性がある。そのため、戦う力を持たない人間が歩くには危険すぎる。この道を通る時は通常乗り合いの馬車や冒険者の護衛を雇って通るが何故家族3人のみで通ったのだろう。


馬車が襲われたのかしら?でも、そんな様子は無かったわ。道に馬車の残骸は無かったし、血痕もなかった。


冒険者を雇ったけれど逃げられた?もし、そうだったとしたら最悪ね。明確なギルドの規則違反だわ。依頼を受けた冒険者は死刑か奴隷落ちね。


そうだとしても腑に落ちない部分がある。荷物が少なすぎる、通常なら自分の荷物は自分で持つためある程度の食糧などは持っているはずだそれなのに家族が持っていたものは少しばかりの水と食料。どちらの街に行くにもこの地点では2日ほどかかるはずだ、とてもじゃないが足りない。


そういえば・・・馬車が全然通らないわね。あまり活発に街の行き来が無いとは聞いていたけど1回も見かけないなんて変ね。


男の状況と街道の状況を見て考えを巡らせているがはっきりした答えは思いつかない。


彼が目覚めて話せるようになったら、事情を聴くとしましょう。


シオンは考えるのを止めグレスを見ると、グレスが男を見ていた。


「彼が気になるの?大丈夫よ、怪我の治療はしたから後は心の問題ね・・・」


彼の気持ちを考えると辛いが、母親と子供にはもうどうもすることは出来なかった。いくら薬に詳しい魔女でも死人を蘇らせることとは出来ない。魔女でなくてもこの世界に視認を生き返らせる方法なんて存在しないのだ。


「回復ポーションを使ったから、しばらくは寝たままね。グレスは回復ポーションの副作用を知ってるかしら?」

「知らない」

「回復ポーションは、ポーションの中に含まれる成分と魔力が生き物に宿る魔力と接触することで超速再生するのよ。使うと魔力を消費するのと再生のために魔力を使うから、瀕死の人に使うと体が耐えきれない場合があるのよ。ポーションもランク分けされていて、最高級 高級 中級 下級 最下級の4つに分かれていて上のランクになるほど回復力が高まり副作用も下がるわ。まあ、ポーションは高いけど複数持っていて損は無いわよ」


先ほど男に使ったポーションについての説明をグレスにするとシオンは、呆然としていた男の様子を思い出しグレスと会った時を思い出す。


グレスと会った時もこんな感じだったわね・・・回復することを願うしかないわね。

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#空っぽと色

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