死亡そして転生
「あー ダリー」
俺は木下・修、しがないサラリーマンだ。今日も朝から会議だ。クソだるい。
「あ、 チっ リロードはやくっ おいミニガン持ってやがる やべぇ おいやめろ死ぬ死ぬ。」
今も、唯一の楽しみであるFPSゲームをしながら満員電車に揺られている。今日は座れたからまだマシだが、今日も憂鬱で退屈な一日が始まろうとしている。
『ガゴッ』
車体が少し揺れている。
「あ? な、なんだ?」
『ガガガッ ガギン』
「え・・今の絶対やばい音だろ・・」
嫌な予感がする。
『ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ・・・バキン!!!』
列車の車体が大きく傾いたかと思ったら何か大きいものが折れる音がした。
「あ やべぇ 死んだわ・・・」
列車の上についているつり革の付いている棒が落ちてきた。
『ガン!』
頭に大きな衝撃を感じ俺の意識は途切れた。
「あ」
目を開けると見慣れない天井?がある。
「イタたたたたた? あれ? 痛く・・・無い。」
なんだ? 真っ白な天井だし病院か?
⦅違うぞよ。⦆
なんだ?何かが話しかけてきた。男の声だし主治医かな?
⦅気分はどうじゃ?⦆
やたらと偉そうな医者だな。よく聞くとジジイの声だし。
「ダイジョブだと思います。」
⦅そうかそうか、それは良かった。まあ取り敢えず起き上がりなさい。⦆
「あ、はい」
俺は体を起こしてその空間を見て驚いた。
「よっこらしょっと・・・え?」
そこは病院でもなく部屋でもない、何もない白い空間だった。そしてそこに白い布をまとった一人の老人がいる。
⦅立てたようじゃな。 わしはイネ―ガヤーナ。 おぬしら人間の言うところの神にあたるものだ。 よろしくな。⦆
「え?・・・・・・えーと・・・神様なんですよね? あの昔話とか伝説に出てくるあの・・」
⦅ああ、そうじゃ。⦆
そのとき俺は大体の予想はついていた。 ラノベも少しかじっていた俺はこの状況に合うものに心当たりがあった。
「異世界転生・・・ですか?」
⦅おお、話が早くて助かるな。そうじゃ、わかっているなら良い。 お主に合うスキルを授けよう。⦆
おお、よくあるやつだな。どんなスキルにしようか。
⦅おぬしには★?【えふ・ぴー・えす】というのと★2【剣士】などのよくある職業スキルがあるな。⦆
おお!【剣士】か、ファンタジーらしい職業だな。だけど【FPS】か、俺がゲームしてたからかな?
⦅【剣士】などはよくあるが、この【えふ・ぴー・えす】というのは知らないな、レア度も★?だしのー。⦆
でも【FPS】にすごい惹かれるなー、よしっここは【FPS】一択だな。
「【FPS】でお願いします。」
⦅分かった、それと転生後の為の補助用スキルも揃えておこう。 現地についてからステータスと言えばステータスが見られるからその時に確認しなさい。⦆
「はい、ありがとうございました。」
⦅うむ、では行ってこい。 達者でのう。⦆
上から白い光が下りてきた。体が上に引き寄せられている。
そして再びそこで意識が途切れた。