18話:妻の故郷王都へ
16話で誤植があったので訂正しました。
ほぼ1日をかけて馬車は王都にたどり着いた。
「あの大きな門をくぐれば王都か」
「そうだ。門は外部からの侵略を防ぐ最後の砦、あの中に国民の多くが暮らしている」
「確かに、ここまでの道中の民家なんかは少なかったな」
「レーヴェタリアンは1つの王都と3つの衛星都市に住む国民がほとんどで、それらの都市は森ごと大きな塀で囲まれている。門の外で暮らす民は特別な権限が与えられた王族直属の特殊部隊の一族で、敵国の監視と特別な産業に従事している」
「じゃあ、何でもかんでも塀の中で作れてしまえるようになってるってわけか。ちょっと窮屈そうだな」
「塀の中といっても、その広さはそこらの小国にも勝るとも劣らない広大な土地でな、王都や衛星都市それぞれが1つの国ほどの力を持っているのだ」
「とにかくすっごい国なんだな、レーヴェタリアンって」
ナタリーと話していると、門の前まで来た。門の前には堀が作られ、跳ね橋が下りなければ中には入れないようになっている。
馬車が止まると、門に併設された見張り台から人が顔をのぞかせた。
「その馬車はレーヴェタリアン騎士団の馬車と心得る!しかし防犯のため馬車の主をこの目で確認するまではその馬車を通すことができない!失礼だが馬車から顔を見せてもらいたい!」
門番らしき老人が声を張り上げる。
「久しぶりだなヨハネスよ!この馬車にはわが伴侶となるかもしれぬお人を乗せている!早く門を開けてはくれまいか!」
ナタリーが楽しそうに声を出す、どうやら親しい仲のようだ
「そ、そのお顔とお声はナタリア様ではないですか!今しばらくお待ちください、このヨハネス・シュタイン、全身全霊を持って門を開けさせてもらいますぞ!!!」
「勢い余って腰を痛める出ないぞ!そなたがいなければこの門をくぐるときにさびしく感じる!」
きりきりと鈍い音が鳴りながら跳ね橋が下りていく。ゲームでしか見たことない景気で正直わくわくだ。
「まったくヨハネス爺ときたら、この前は急いで跳ね橋を下ろそうとしたものだからぎっくり腰になってしまってな、高血圧や疲労も重なって半年も入院しておったのだ」
「ナタリーのために早く降ろそうとしたんでしょ?それだけ好かれてるってことじゃない?」
「う、うむ。民に好かれるのはうれしいのだが、なんだか恥ずかしいのだ」
すねたような顔で答えるナタリー。
跳ね橋が下りきり、門が開かれた。馬車は悠々と王都へと入っていく。
「とうとう王都に入れるのか、正直不安だらけだな」
「なに、門をくぐった後の景色を見ればその気持ちも吹き飛ぶさ」
馬車から顔を出す。するとそこにはにぎやかな街並み、活気づいた屋台、笑顔の人々、そして奥にはとてつもない大きさの城がそびえたっていた。
「我らがレーヴェタリアンの首都たる王都、その入り口にして文化、産業の中心地、ディアース城下町へようこそ、我が夫よ!」




