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うちの妻は一騎当千  作者: 樂
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14話:要塞Ⅰ

 ナタリーの背中に生えていた羽根は、ステンドグラスを透過して移りこむ光の模様だった。


「朝日が昇るとこっちの窓に羽根が映り込むようになっているのか。よくできてるな」

「レーヴェタリアンは工業が盛んでな。特に木工、窯業の他にガラスも有名だ。鉄鋼は属国の方が盛んなのだが、昔のレーヴェタリアン軍は木製の様々な武器や兵器を操り今の大国を作ってきたそうだ」


 窓辺にいるため、いまだナタリーには羽根が生えているように見える。普通に見ると凛々しい顔立ちにすらっとしていながらも女性らしい体躯で、天使というよりは戦乙女という感じだが。


 けど、なんでか、


「たまに子供みたいなんだよなー」


「ん?何か言ったか?」

「いや、何にも。というか、もう朝日が昇っちまったみたいだけど、どうしたらいいんだ?帰ってもいいのか?」

「ふむ、今回の作戦はこの要塞を奪還することだったからな。目的は果たしたといえるだろう。だがここに待機できる隊が来ない限りはここを開けておくわけにはいかんだろう」

「奪還?ということはここはもともとレーヴェタリアンの土地だったのか?」

「厳密には違うがな。ここは旧友好国、そして現在レーヴェタリアンの一部となったシャーファニア国だ。私の母はここの出身で、私が小さいことはよくここで遊んだものだ」

「なんでレーヴェタリアンに統合されたんだ?」

「一言で言ってしまえば此度の大戦ということになるが、この話は始めると長い。ひとまず迎えを待って、帰ってからすることにしよう。作戦は成功したから、しばらくは王都でゆっくりできるだろう」


 しばらくすると渓谷の方から数十人ほどの馬に乗った集団がやってきた。騎士団の人たちが迎えに来たんだろう。

 



「ではナタリア嬢、俺らはここでレーヴェタリアン軍と合流して近辺の町の解放に向かいますんで」

「そうか、よろしく頼むぞ。ではハヤト、私たちは帰ることにしよう」


 騎士団の面々と別れ、要塞を後にする。渓谷を進んでいる途中ではレーヴェタリアン軍と会ったが、1万人はいるのではという大人数だった。


「きっと今日の朝こちらについたのだろう。流石王国軍、我が騎士団と違い統率力は天下一品だな」

 まぁ騎士団って聞いた感じ戦闘集団じゃないっぽいから仕方ないと思うけどね。ほとんどが後方支援部隊ってどんな集団だよ。


 今回の作戦は成功、無事王国軍に引継ぎすることもできたし一安心だが、なぜアレクサンドリアは俺らをあの要塞の頂上に行かせたのだろうか?戦闘に関しては全く関係ない場所みたいだったし、ただあの景色を見せたかっただけ?


「そんなわけないよなー」

「む、どうしたハヤト、おなかがすいたか?朝食は作り置きのパンだけだったからな、昼食は少し豪勢にしよう」

「やたー」


 まー深く考えなくても大丈夫でしょ!

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