第18羽
1週間後、ジャンとコンは、かつての仲間を連れてウィルバー&オービルの家に行きました。
「おお、ちょうど6人居るね。さあ、中に入りたまえ」
ウィルバーは、皆を居間へと招き入れました。
居間では、お茶の準備が既に整っていて、カニンガムが声をかけました。
「さあ、早く入りたまえ!そして自己紹介だ。」
コンは、連れてきた仲間を横一列に並べ、1羽ずつ紹介しました。
「一番左が、ジェンツーペンギンのセルゲイ。次が、アデリーペンギンのペドロ。次が紅一点、アデリーペンギンのレニ。最後が、アデリーペンギンのティムです。みんな同じ中学の同級生で、密かに「飛行クラブ」を作って勉強会を開いた仲間です。」
「なるほど、心強いね!それに、みんないい名前だ!誰が付けたんだい?」
カニンガムの質問に、コンが、
「私です。」
と恥ずかしそうに答えました。
「もし欧米や日本に行く機会があったら、彼らの作品を鑑賞するといいよ!でも、ペンギンの入場料金は、いくらになるんだろう?」
カニンガムが言うと、一同は大笑いしました。
お茶の時間が終盤にさしかかり、ウィルバーがくちばしを開きました。
「さて、これから学ぶカリキュラムについて説明しよう。6羽を3班に分け、「飛行術」「理工学」「語学」の3教科を順番に学びます。」
「「飛行術」は、飛行に必要な物理学や気象についての座学と、実際の飛行を学びます。教官は、カニンガム。」
「「理工学」は、機械工学、電子工学、航空工学、医学等を学びます。これらは、遠距離飛行に必要な機材の製作や、メンテナンス、怪我の治療に必要な知識です。教官は、トーン。」
「「語学」は、人間と接触した際のコミュニケーションツールとして学びます。最低2カ国語をマスターしてもらいます。教官は、ラモン。」
6羽の若いペンギンは、ウィルバーの話を目を輝かせて聞いていました。
<クイズ>
飛行術を学ぶことになった6羽のペンギンの名前には、共通点があります。一体なんでしょう?