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第14羽

 ガチャポコじいさんとは、皇帝ペンギンE-800206Mの隣に住んでいる変わり者のじいさんペンギン(皇帝ペンギン2羽)のことです。

 彼らは、どこからかガラクタを拾ってきては何かを作っているようで、工作しているときの音、作った機械を動かすときの音から、「ガチャポコじいさん」と呼ばれていました。

(2羽居るのに単数で呼ばれるのは、近所の人以外、2羽居ることを知らないからです。)

「ねぇ父さん。ガチャポコじいさんの家に行ってもいいかな?」

「入れるかどうか、試してごらん!かなりの難物だよ。」

 父さんは、ニヤニヤ笑って答えました。


 皇帝ペンギンE-800206MとアデリーペンギンE-811007Mは、早速ガチャポコじいさんの家に行きました。

 屋根には、無数の金属の棒や魚の骨みたいなものが刺さっており、庭には風車、それに黒い板が数枚置かれています。見慣れない物をキョロキョロ見ながら、ドアの横の呼び鈴を押しました。

「変わり者のじいさんの家に何のようだ?」

「私は、隣に住む皇帝ペンギンE-800・・・・」

「そんな整理番号みたいな名前は、聞きたくない。用件を話せ!」

「ガチャポコじいさん、私たちに、空の飛び方を教えてくれませんか?」

「おまえら、ワシ達のことをチャカポコじいさんと呼んでいるのか?けしからん!帰れ!」

ひどい剣幕で怒られ、皇帝ペンギンE-800206Mは驚き、後ずさりした。

「僕が試してみるよ!」

アデリーペンギンE-811007Mが代わった。

「ウィルバーさん、オービルさん、こんにちは。私は、ジャンと申します。」

「ほう、君は人間名を使っているんだね!で、用件は?」「紅茶を飲もうとしたら葉っぱを切らしてしまって。すみませんが、紅茶をごちそうしてくれませんか?」

 するとドアが開き、

「さあ、二人とも入りたまえ。お客さんが入るのは、何年ぶりかなぁ、オービル!」

「ウィルバー、早くドアを閉めてくれ!せっかく暖まった真空管が冷えてしまう。うちにお客が来るのは、例の3人組以来だよ!」


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