プロローグ 神の怒りで異世界へ
「ねえ じーじ? 1,000人ぐらい消しちゃったよぉ~」
「案ずるな 失敗は誰にでもある。じーじの仕事が大変じゃって事が分かったじゃなろ?かっかか」
「うん! じーじすごい! 大好き」
「かっかか!!」
なんだここ?
英知を兼ね備えてそうなごりっぱな子供と 杖を持った爺さんが池のほとりで話をしているぞ。
どうしたんだ?
俺の体は動かない。呼吸も温度もそれどころか 体を感じることが出来ないしむろん触れない。。
俺ってもしかして死んだのか?
じゃぁ ここは天国みたいな場所なのか?
「おーーい!! おーーい!! 爺さん! 助けてくれ」と出ない声を張り上げるつもりで気持ちを強く飛ばしてみた。
「じーじ 声がするよ 怖いよぉ~」
「神界に消してしまった人間の思念が 紛れ込んできたようじゃな。しっ!しっ! 人間の思念よ。どっかいけなのじゃ!」
・・・・
結局のところ 自分の仕事を孫に自慢したかったウルドと名乗る神が孫にお手伝いをさせたところ1,000人規模の被害を出してしまい。そのうちの1人である俺は思念だけになって 神界まで飛んできたようだ。
でも ラノベの知識があった俺は 動揺することもなく神に怒りをぶちまけてやった。
・・・・
「八百万の神々に 訴えてやる!! さもなくば 1,000人全員の転生を要求する!!」
ああ 俺っていいヤツ。自分だけ助けてもらおうなんて 虫のいい話はしない。
集団訴訟のほうが 後々までフォローしてもらえて都合がいいからな。へっへへ
「がっはは よかろう。だが 転生させるのはお前だけ。999人は天国へ行く。じゃが、お前は異世界転生の刑に処する!」
なに?
異世界は地獄的な場所なのか?
そう言えば 地球って天国か地獄かといえば。。どっちだろう?
そんなんことを考えていると 神ウルドは自分の腕輪を外し呪文を唱え始めた。
意識が 俺の唯一の体と言える存在が 引っ張られている!!
「かーーーつ!!」
その後は 腕輪に封印されて 池の中に「ポイ」と捨てられてしまった。
目が覚めたら 俺は腕輪になっていてそこはアクセルと呼ばれる街の道端だった。
こんなの理不尽だ。
こうなったら異世界にいる八百万の神々の力を借りて唯一神である ウルドをやっつけてやろうと思った。
初めはね。
でも 腕輪生活は最高だわ! やめられん。
だって この腕輪をハメたら最後、ハメた人間の体を乗っ取ることが出来るんだから!