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八盟の英雄  作者: 高麗豆腐
第1章 召喚と神と王国
3/23

自分の身に起こるのは最悪な事態


 「……これは……どうなんだ?」


 自分のステータスを初めて見た時は低いのではないかとは思いつつも聞いていた話からするに周りも同じだと思った。感想としては3桁が普通ではないんだって感じだった。

 

 とりあえず友達、いや、親友の真司とステータス見せあった。

 

 国本真司 クニモト・シンジ 人間 17歳 レベル1


 職業 剣士


 HP 500

 MP 100

 SP 550

 A 600

 B 750

 S 50


スキル

《不屈の精神》(一度だけ死ぬような攻撃をHP1で耐えられる)

《挑発》(魔物を呼び寄せることが出来る)

《鉄の体》(防御力を少しの間2倍に出来る)

《剣士の心得》(剣技の上達が早くなる)


(………こいつは…本格的に不味い気がする)


 「なんか智慧は俺より変わったスキルが多いな」


 「だな」


 動揺を隠して何気なく返事をしていたが……内心では、ビビった。正直言って、真司が持つこのステータスには驚いた。


 何せSを除いたほぼ全てのステータスが俺の数倍。スキルの内容も見た感じだと俺より遥かに性能は上になっている。あと、内容も戦闘に特化した感じだ。

 

 これは何かの陰謀だろ⁉︎


 そんな風に俺が混乱していると、他の人達のステータスを見せて貰っていたアンさんがものすごく興奮して話した。


 「皆さん、どれも素晴らしいです!常人ではあり得ないほどのステータスです!それに戦闘系の職業はとても少ないのにこんなにたくさん!」


 想像はできていたが、皆こんな感じで3桁のステータスなのかと思うと、流石に少し落ち込んだ。


 ちなみに平均は↓

 HP 100

 MP 50

 SP 50

 A 20

 B 20

 S 20

 

 と、まさかの俺のそのまんまが平均のステータスだった。

 

 いや、確かに嫌な予感とか怪しいな、とは言ったけども、せめて……クラスメイトの中の平均とか…になっていなかったのかな。


 「あっ、いや、智慧は職業が聞いたこと無いしもしかしたら凄いやつかもしれねぇぞ?あ!アンさん!」


 俺を励ます為にと真司がアンさんを呼んで、職業『百獣の王』がどんな職業なのかをチェックしてもらうことにした。


 「どれどれ……っ!」


 「どうしたんですか?」

 

 「これは、その自分では分からないですね」


 明らかに分からないかったことに動揺した様子のアンさんを不思議に思いつつその日はクラスの皆んなに割り当てられた王宮の設備を案内され、明日の予定を聞かされて一日を終えた。


 そして寝る前に職業に関する本を片っ端から貸してもらい、調べて最後の本でようやく答えは出た。


 百獣の王の器

 とても希少な職業の一種であり、別名 厄災の器

 この職業が持つ固有のスキルである『吸収』は自分自身が倒した魔物及び、仲間が倒した場合はその魔物の一部を取り込むことで、その魔物に関するスキルを入手出来るとされている。 なお、固有スキルの入所は不可能とされている。

 厄介な点として、この職業の持ち主が死亡すると、今まで吸収してきた魔物が全て復活し遺体から出てくると言う逸話がある為に、厄災の器という別名の由来となった。



 ……これを見た僕としては、まぁどうしても厄介この上ということだけないのは一目見ればわかった。まず、強くなる為には自分で魔物を殺してスキルを手に入れなければならないのに対して、まともなスキルがなかったり、ステータスが低くくまず魔物が倒せない。


 その上万が一強くなれば寿命でも何にせよ死んだらアウト、強くなくても強くならなくても厄介……これはガッカリせずに、最悪だと思わずにいられるのかって話だ。

 


 ちなみに絶対1人はいるであろう勇者は星条勇輝くんだった。ある意味お察しの通りだった。


 でその感動の勇者さまのステータスはこんな感じ↓


 星条勇輝 セイジョウユウキ 人間 17歳 レベル1


 職業 勇者


 HP 450

 MP 700

 SP  700

 A  800 

 B  650

 S  900


 スキル

 《剣士の心得》《闇属性耐性》《光魔法》《不屈の精神》

 《勇者の仲間》(仲間となった味方の全ステータスが5%上昇する)


 …まぁそりゃ勇者レベルは1にしろステータスも明らかに一線を画したチートだったと。

 

 本を借りた後俺は自分の部屋へと戻り、早めの就寝を取ることにした。理由は訓練等は明日から始まることになっているからだ。


 その夜のことだった。


 夢の中、まるで主人公の男じゃなくてヒロインの名前がついたゼ◯ダの伝説に出てくるような神殿。そのど真ん中、ちょうど天井がドームのようになって月の光が当たるところに立っている僕がいる。そして僕の視線の先には人のような姿形をした誰かがいた。本当に誰かはわからない、ただ少し分かったのは背の高いということだけだった。

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