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過去に戻って高校生活をやり直してたら、知らない美少女後輩が俺のことを殺しにきている件。  作者: 松竹梅竹松
第6章 高2夏・林間学校

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第6章 最終話 はつこい

 それから先のことはよく覚えていない。



 宿舎に帰った俺は普通に先生に怒られ、卯月に泣かれ、水菜に押し倒された。



 翌日になれば台風は過ぎており、普通に林間学校が再開した。



 でも俺の心はどこかに飛んで行ってしまったかのようにふわふわとしており、記憶もあまり残っていない。



 そんな中でも宍戸さんとの他愛もない会話だけはなぜだか心に深く残っており。



 胸の痛みだけがどんどんと強くなっていった。



 そして。




2021年 3月21日(日) 16:58




 何もできないまま、未来へと。一人ぼっちの自室へと戻ってきていた。



 俺は今から死ぬ。あんなに死にたくなかったのに、あっけなく死んでいく。たった2分後の出来事だ。そう。まだ先の話だ。なのに。



「はぁ……はぁ……!」



 なんでもう、こんなにも胸が痛いんだ。



「ぁ……ぁ……」



 いつもの心臓発作もこの胸の痛みほど強くはない。どこまで行っても死ぬだけの痛み。



 この、死んでも残る胸の痛みには遠く及ばない。



「ご愁傷様でーす」

「リル……!」



 いつの間にか。本当にいつの間にか俺は死んでいたようだ。目の前にリルが現れ、足元には俺の死体が転がっている。



「今回もだめでしたねー。残りは4回。あと4度のやり直しで、あなたを嫌っている人間を探し出さなきゃいけないんですよ? わかってるんですか?」

「ああ……」



 わかってる。それができなかったら俺は死んでいくこともわかっている。でも今はそんなの、どうでもいい。



「ああまだ生き返る方法がありましたか。誰かと付き合う。2人でどこかに遊びに行ければそれでもよしです。芽依さんと水菜さん。どちらでもいいからさっさと付き合っちゃえばいいのにです」

「あ、あ……」



 なんだ、胸の痛みが激しくなった。



「次は高2秋・文化祭です。高1の文化祭は色々ありましたね。この次は修学旅行。これで高2は終わりです。宍戸桜花さんに会えるのもこれで最後ですし、ちゃんと楽しみたいですね」

「うっ……!」



 最後……? 宍戸さんと会えるのが、最後……?



 嫌だ、俺は、まだ……! まだ、宍戸さんと一緒に……!



「ではそろそろ行きましょうか」



 なんで、こんなに嫌なんだ……?



 なんで宍戸さんのことを想うとこんなにも胸が痛いんだ……?



 なんで、なんで、なんで――。



 「たすけられたから……好きになる……。そんな関係に……なりたかった……」。



「ああ、そっか」



 不意に思い出した芽依の今際の言葉で、ストンと。胸に答えが落ちてきた。



 そんなのありえないって、俺が言ったんだけどな……。



 でもこうなってしまったんだから、仕方ない。



 もうこの想いは、止められない。



「リル、俺は――」

「天使見習い、リル……」



 助けたわけでも、騙したわけでもない。



 ただ普通に。普通の関係なのに、俺のことを特別だと言ってくれたあの人が。



「――宍戸さんのことが、好きになった」

「通りまうぇぇぇぇっ!?」

まさかまさかの展開ですね。これにて第6章終了です。


次回からは第7章。大矢主水の初恋と失恋編です。最初に言っておきます。主水の望みなんて何一つとして叶いません。主水はフられて終わりです。かわいそうですね。


ヒロインは宍戸桜花。そして――という感じです。


ここまで読んでいただきありがとうございました。おもしろかったら評価やブクマなどよろしくお願いします。

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[一言] まさかすぎるやろがい!
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