第5章 第22話 会話~芽依と碧の場合~
2019年 4月4日(木) 15:32
あまりにも。あまりにも順調に事は進んでいた。
昼休み、5限目、6限目しかまだ経っていないが、物理的な暴力の翡翠芽依。精神攻撃の月長水菜、調子を崩す十六夜碧によって、大矢主水の心はボロボロ。心を読めなくてもグロッキーなことがわかる。
そしてここからは放課後だ。廊下から教室を覗き、観察する。大矢主水の心が壊れていくのを。
「主水、今日一緒に帰ろうよ!」
「ぅっ」
かわいらしい誘いとは裏腹に、見事な腹パンを入れる翡翠芽依。それに対し大矢主水は、
「……暴力はやめろよ。マジで辛い」
そう伝えることしかできないが、無駄だ。かんなの刷り込みは完全に効いている。そんなお願いで解けるわけが……。
「うん、わかった。ごめんね」
……は?
ちょっと待て。なんでたったそれだけで、刷り込みが解けてるんだ。そんなわけが……!
「十六夜」
「うぇーいっ」
「陰キャがイキってる姿ほど見られないものはないよな」
「うぇ……」
翡翠芽依に続き、十六夜碧まで撃沈。理由はわからないが、何らかの手段。おそらくリルさんの手を借りて刷り込みを突破した。
七海文には刷り込みが効かなかった。残りはもう、一人しかいない。
「桜花さんは。今日生徒会で来られないらしいから芽依と一緒に帰ることにした。いいよな、月長」
「……とりあえず部室行こうか、大矢くん」
月長水菜しか、いない。
今日ものすごく短くてごめんなさい! 最近忙しいのです!




