大罪人の聖地アンノウン 15
本日もよろしくお願いします(⋆ᵕᴗᵕ⋆).+*ペコ
~~~ロイドside~~~
「どうだ!女の敵成敗だ!!!」
そう叫ぶオリヴィアを見て俺は喜び半分、怖さ半分だった。
男の大事な所を爆発させるって……。
自分の腕を見ると鳥肌が立っている事に気がついた。
オリヴィアを怒らせ過ぎるとあの蹴りがくる。気を付けよう。
ピクピクと震え、泡を吹いているグレンを見て俺は心の中で誓った。
「よぉロイド。えらく派手にやられてるな。」
「怪我の具合で言ったらお前の方が酷いけどな。」
「ははは!こんなもん大した傷じゃねえよ。」
「オリ姉そうなの?凄いなぁ〜。」
つんつん……。
「~~~!!!」
「おい。ものすごく痛そうな顔してるけど平気か?」
「だっ大丈夫だ!全然平気だよ!」
レイナに火傷している腕をつんつんと触られ、声にならない悲鳴をあげている。
若干涙目になりながらもオリヴィアは空元気を出した。
痛いなら素直に言えば良いのに……。
「オリヴィアちゃん終わったかしら?」
と、オリヴィアの立っている後ろの家から女の人が出てきた。
「ライラの姉ちゃん終わったぜ。楽勝楽勝!」
「んふふっ。そう言う事にしときましょうか。」
フワフワとした雰囲気のお姉さんだが、登場してすぐ俺はある衝撃的な部分を凝視していた。
そう。ライラさんの胸の方に見える2つの塊だ。
あの中に何か入っているのか?というくらいの巨乳で俺は思わず2度見してしまった。
バチバチバチバチ……。
「ロイ兄どこ見てるの?」
「レイちゃん……。傷口に塩を塗るようなさり気ない雷撃はやめて。俺が悪かったから。」
レイちゃんは俺の視線の先を予想し、誰にも見られない様後ろからこっそり雷撃を俺に流していた。
でも仕方ないだろ!あの2つの山は男だったら誰でも見るって!くそっ!近くに男が1人もいない。誰か……俺に共感してくれる奴来てくれよ〜。
俺は心の中で言い訳と共感者を探したが、残念ながら今の俺に味方をしてくれる奴はいなかった。
「貴方がオリヴィアちゃんが話してたロイドちゃんね?可愛らしい彼女が2人もいてる前で私を見続けたらだめよ?」
ニコニコと笑いながらライラさんはそう言った。
「いやいや!オリヴィアもレイちゃんも彼女じゃありませんから。」
「そうやって否定しつつも、私がいなくなったら3人で愛を語り合うのね!いやん!想像したら興奮してきちゃう!」
……うわぁ〜。
また凄い個性の人が来たよ。
どんな妄想をしているのか、俺の前でライラさんはくねくねと身体を揺らしながらニヤけていた。
「ライラ〜。どこじゃ〜。」
「あっ。おじいちゃんが呼んでるわ。もう完了したのかしら?皆さんも怪我をしてるし、何よりもここは暑いわ。中に入ってゆっくりしてくださいな。」
そう言い残し、ライラは店の中に入って行った。
オリヴィアが近付いて来て、
「まっ。戦闘も終わったし中でゆっくりしようぜ。依頼の品物は後で買いに行きゃ良いか。」
「あっ。依頼の品物はもう手に入ったぞ。」
オリヴィアにマグの実が入っている袋を見せる。
「仕事が早いじゃねえかロイド。近くに売ってたのか?」
「違うよオリ姉。ロイ兄はね、そこで会ったカーライルのお兄さんに買いに行かせたんだよ!」
「は?カーライルがいたのか?」
「あぁ。たまたま会ってなんやかんやしてる内に一緒に闘うことになったわ。」
「それにカーライルに買いに行かせたって。あははは!お前!うちの街の四天王をパシリに使ったのか。やべぇ!面白すぎるだろそれは。」
「面白いって言ったらオリ姉も面白いよね!」
「あぁん?何が面白いんだ?」
「何で服着てないの?流石に暑くてもそこまで服を脱ぐのはレイは出来ないなぁ〜。」
「……。」
……。
レイちゃん……。それは言ったらダメだって。
確かに下着姿だけど戦闘が激しかったって事で無理矢理納得して見ない様にしていたのに。
オリヴィアは俺の方を向き、俺もオリヴィアの方を向いた。
「「……。」」
「おい。」
「なんだよ。」
「お前知ってたのか?」
「そりゃあな。だから極力お前の方は見ない様にしてたんだよ。」
「ふ〜ん。そうか。」
「「……。」」
無言の時間が過ぎていく。
レイちゃんの方を見ると、明らかにやっちゃったって顔をし、全然鳴っていない口笛を吹いている。
オリヴィアの足元から何やら音が聞こえてきた。そして、
「で?何か言い残す事はあるか?」
「オリヴィア。いつもと変わらず完璧なスタイルだな!」
シュッ!ボカァン!
「のわぁ〜!!!」
「ロイ兄〜!!!」
「私の身体は安くねえんだよ変態野郎が!」
「理不尽だ。俺は何もしてねえのに……。」
オリヴィアからの上段蹴りが決まり俺は吹っ飛ぶ。
今回の件は完全に不可抗力だろ……。理不尽女王め。
トコトコと足音が聞こえ、
「ロイ兄。ごめんね!」
「うん。いつもの事だから良いよ。」
「レイナ!そんな変態放っておいて中に入るぞ。」
「はぁ〜い!ロイ兄も早く来てね!」
……。そして周りには誰もいなくなった。俺は立ち上がり、
「理不尽過ぎる……。」
そう呟いて店の中に入って行った。
「はいオリヴィアちゃん。これがメンテナンスの終わった銃ね。あと、救急箱いるかしら?」
「姉ちゃんサンキュー。救急箱はいらねえよ。ほっときゃ治る。」
「そんなのダメよ!オリヴィアちゃんの綺麗なお肌に傷が残っちゃうじゃない!」
ライラさんはオリヴィアの腕に消毒液をかけて包帯を巻く。
それだけで終わりなのか?と思ったが病院でもないしちゃんとした治療は出来ないんだと思った。
「ロイドちゃんと彼女さんは救急箱使う?」
「きゃ〜!ロイ兄彼女だって!照れちゃうね!」
「もうそこら辺は無視するよ。好きに言っててくれ。救急箱お借りします。」
ライラさんから救急箱を借り、レイちゃんの傷に包帯を巻いていく。
「ロイ兄の方が酷いんだから先に治療しないと!」
「レイちゃんは女の子だろ?だから傷が残らない様に先にしとかないと。」
「ロイ兄〜。好き〜!!!」
ギューッ!!!
身体を使って嬉しさを表現してくるレイちゃん。
嬉しいのは分かったからじっとしてようね。包帯巻きにくい。
「はいはい。分かったから動かないでね。包帯巻きにくいから。」
「早くしろロイド。遅せぇんだよ。」
「これが三角関係という奴なのね。ここから2人の泥沼の闘いが……。」
「ライラさん。そんなの始まりませんから。」
「2人纏めて幸せにしてあげるのね。ロイドちゃん男らしいわ。」
「その何でも恋愛に繋げようとするのやめてください。」
「ロイド。この姉ちゃんにそんな事言っても無駄だよ。諦めろ。」
オリヴィアがため息をつきながら俺に言ってくる。
ライラさんは独特の世界を持ってる人、という認識になった。
そこへ、鍛冶場の片付けを終わらせたスミスさんが、
「銃の使い心地はどうだオリヴィア?」
「今から確かめるからちょっと待ってろよ。なにか的はあるかな〜。あっ!ちょうど良いのがあるな。」
オリヴィアは倒れているグレンに向け銃を構え、
ドカン!ドカン!ドカン!ドカン!
「良い感じだスミス爺!」
「ふむ。それなら良い。」
「おいおい!的って寝てるあいつの事かよ。」
「そうだよ。敵だしあそこで寝てるあいつが悪い。」
「的もタダではないからの。他に代用できる物があれば何でもいいわい。」
もういいや……。
忘れていたがここはアンノウン。常識という言葉はここでは無い。
段々感覚が麻痺してくるよホント。
「さて。銃のメンテも終わったし物も仕入れた。さっさと帰ろうぜ!」
そうだな。もう帰ろう……。
今日は疲れた……。
「また何時でも遊びに来てね。」
「じゃあな!ライラの姉ちゃん!」
「ライ姉またね〜!」
店から出て歩き出すと、ライラさんが店の前に立ち俺達に手を振る。
オリヴィアとレイちゃんは手を振ってるが、俺にはそんな元気はない為、軽く手を上げるだけにした。
さぁ依頼達成だ。帰ろう。




