表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/48

大罪人達の聖地アンノウン 1

本日より第4話が始まります。

どうぞお楽しみください(〃・д・) -д-))ペコリン


連続投稿したいのですが、ストックが残り少なく…

( ´•̥ω•̥` )




 SG商会アジト……。


「あぁ〜暑い〜暇だ〜。ロイド、何かしようぜ〜。」

「何をするんだよ。」

「組み手でもするかぁ〜?」

「暑いから遠慮します。」


 今日は朝からずっとこんな調子だ。


「お前達。そんなにゴロゴロされても困るぞ。」

「だったら仕事くれゴードン〜。」

「今のところは無いな。オリヴィア、たまには銃のメンテナンスでもして来たらどうだ?」


 オリヴィアはバッと起き上がり、


「それ良いな!よし行ってくるか!」

「ロイドも連れて行ってやれ。あそこはまだ行った事が無いはずだしたな。」

「それもそうだな!おいロイド!早く行こうぜ!」

「待て待て。どこに行くのか先に教えてくれよ。」

「あぁ?そんなもん決まってるだろ。アンノウンだよ。」


 確かアンノウンって、この街の地下にあるイカれた所だよな?

 何で銃のメンテナンスでそんな所に?

 俺が疑問を口にしようとするとゴードンが、


「オリヴィアの銃はアンノウン製の魔道具だからな。あそこでしか手に入らない部品もあるから普通の店ではメンテ出来ないんだよ。」

「そういうことだ!分かったら早く行くぞ!」

「はいはい。分かりましたよ。」


 欲しい物でも見つけた子供かよ。

 オリヴィアのはしゃぐ様子を見て俺はそう思った。

 ゴードンが俺に袋を渡し、


「これが代金だ。恐らくそれで足りるだろう。」

「えっ?魔道具ってそんなにするの?」


 俺は中身を見てびっくりし、思わずゴードンに尋ねた。


「魔道具は基本的にその人に合わせた特注品だからな。それなりに値は張る。」

「私は使い方が丁寧だから長持ちするんだよ。」


 えっ……どこが丁寧?

 あなた、銃で人の頭を殴ったり放り投げたりしてるじゃん。

 俺は唖然とした表情をしているとオリヴィアが、


「なんだよ?文句あんのか?」

「ないです。」

「よし!出発だ!」


 そう言いオリヴィアはアジトを出ようと歩いて行く。

 俺もついて行きアジトの扉を開けると……。


 黄色の頭をした女の子が立っていた。

 俺はゆっくり扉を閉じ、

 えっ?今のレイちゃん?なんでいるの?夢か?そうだよな。夢に違いない!

 そう思い再び扉を開くと、


 ガバッ!


「ロイ兄〜!」

「うおゎ!」


 レイちゃんが俺に向かって飛び付いてきた。そして、


「ロイ兄〜助けて〜!姉様に……姉様に……うわーん!!!」


 バリバリバリバリ!!!


「ぎゃぁぁぁーーー!!!」


 何?何なのこれ?流行りの暗殺かなにかか?

 オロオロしてるレイちゃんと、爆笑しているオリヴィアを見つつ俺は意識を手放していった。

 あっ。なんかデジャヴ……。

 

 パタン……。




 10分後……。


 はっ!

 今何があった!?

 分からない。記憶が混濁している。

 辺りを見回すと、レイちゃんがいてる。

 何でだろう?まずは挨拶だな。


「レイちゃんおはよう。今日はどうしたの?」

「ぶふっ!記憶ぶっ飛んでやがる!」


 何故かオリヴィアが腹を押さえ笑いを堪えていた。


「ロイ兄ごめんね?レイ、感情が抑えられなくなるといつもああなっちゃうの……。」

「ん?そう……なの?え?どうゆう事?」

「あははは!やめろロイド!私を笑い死にさせる気か!」


 目を潤ませているレイちゃんに、笑い転げているオリヴィア。

 おぉ、カオスだな。

 俺の寝ている間に何かあったのだろうか。

 ……待て。

 その前に、何で俺は寝てたんだ?

 混乱してきたところでオリヴィアが、


「男が細かい事を気にすんじゃねえよ。」


 オリヴィアに言われるのは癪だが、それもそうだな。

 立ち上がり、レイちゃんの方を向き、


「それで、レイちゃんは今日どうしたの?」


 と、尋ねると、


 ポロポロ……。

 急にレイちゃんが泣き出した!


「ちょ、レイちゃん!?」

「ロイ兄〜。姉様に嫌われちゃった……。」

「……は?レイちゃんがフローリアさんに嫌われたって?それはないでしょ。」

「ないな。あのシスコン姐さんが妹を嫌いになる訳がねぇ。お前を嫌いになるくらいなら街を破壊しようとしてるって言われてる方が本当っぽいぜ。」


 物騒な例えをしてくるな。

 でも、それは無いと否定できない所もあるし……。

 そう思っているとレイちゃんが顔を上げ、


「だって!こんな事があったんだよ!」




◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈


「姉様!お出かけしてくるね!」


 自宅のリビングで紅茶を飲んでいた姉様に外出する事を伝える。

 伝えないと姉様、心配して着いてくるんだもん!

 姉様が私の言葉を聞き、


「どこに行くんだレイナ?」


 と、聞いてきた為外出先を言う。


「ロイ兄の所に遊びに行ってくる!」


 あっ!思わず声がおっきくなっちゃった。

 ロイ兄に会う事を考えていたら思わず嬉しくなっちゃった!

 えへへー!

 と、笑顔で妄想していると、

「ダメだ。あいつの所には行かさん。」


 えっ!?

 姉様がダメって言うと思わず私は、


「なんでなの!ロイ兄に会いたいの!」


 と、声を張り上げた。しかし、

「ダメなものはダメだ。あいつはお前に悪影響しか与えん。」


 悪影響ってなによ!

 不満を隠さず私は姉様に叫んだ。


「姉様のバカ!ケチ!絶対行くんだからね!」

「レイナ。私が心配しているのだぞ?ちゃんと言う事を聞きなさい。」


 姉様はいつも自分の言う事を聞かそうとする。

 だけど、今日は譲れないんだから!


「嫌だ!レイはロイ兄のところに行く!姉様の言う事なんか聞かない!」

「レイナ!何故言う事を聞かない!いくら私でも怒るぞ?」

「嫌だーーー!!!」

「そうか。ならもう知らん。勝手に何処にでも行け。」


 そう言い、姉様は後ろを向いた。

 え?姉様……。なんでそんな言い方するの?

 私は姉様に恐る恐る声をかけた。


「ね……姉様……。」

「ふんっ。出かけるのだろう?さっさと行け。」


 ポロポロ……。

 

「姉様なんか知らない!!!」


 タタタタタッ……。


◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈◈




 いや、別に嫌われてないじゃん。

 話を聞いた後にまず思ったのがこれだった。

 レイちゃんは思い込みが激しいのか?

 そう思うとレイちゃんがポロポロ涙を流し、


「ロイ兄〜!姉様と仲直りしたいよ〜!嫌われたくないよ〜!」

「大丈夫だって!レイちゃんが心配しなくても嫌われてないから!」

「うぅ……。」


 困ったな……。

 レイちゃんは嫌われてると思い込んでるし、オリヴィアはどうでもいいのか欠伸してやがる。

 どうしたもんかと考えていると、ピコン!と閃き、


「レイちゃん!フローリアさんに仲直りで何かプレゼントしたらどう?」


 レイちゃんはハッと顔を上げ、


「それだ!それだよロイ兄!天才だね!」


 よし!レイちゃんに笑顔が戻った!

 後は、何をプレゼントするか……。

 これは妹のレイちゃんが1番詳しいだろう。

 何をプレゼントするかレイちゃんに尋ねてみた。


「フローリアさんが欲しい物とかある?」

「姉様はね!辛い物が好きなの!1番好きなのは、マグの実だよ!」

「げっ!姐さんそんなもん食べてるのかよ!」


 オリヴィアが舌を出しげんなりした顔をした。

 マグの実……。聞いた事ないな。

 オリヴィアが知っていそうだから聞いてみよう。


「オリヴィア。マグの実ってどんな食べ物なんだ?」

「辛い物好きって豪語してる奴らが涙を流して逃げて行くくらい辛い木の実だよ。あんなもん、酒のアテにもならねぇ。」


 オリヴィアは食べれなかったんだな。

 まあフローリアさんの好みは分かった。

 それでいくか!


「そのマグの実はどこにあるか知ってるかレイちゃん。」

「知ってるよ!よく姉様と一緒に買いに行くから!」


 よし!よし!

 何とか希望が見えてきた!

 俺は心の中でガッツポーズした。

 すると、アジトの奥からゴードンが現れ、


「珍しいお客さんだな。」

「あっゴードン。すまねぇ。ってレイちゃんの事知ってるのか?」

「知ってるも何も有名人だぞ?この子は懸賞金800枚の【雷姫】だ。」


 ……そうなのね。

 初めて知った事実に俺はポカーンと口を開けた。

 レイちゃんは照れた様に笑い、


「えへへっ。隠しててごめんね?そうだ!ゴードンのおじさん!依頼したいんだけど良い?」

「おじさん……。あ、あぁ良いぞ。話は聞いていたがマグの実を仕入れて雷姫に納品するという依頼で良いか?」

「うん!それでお願い!レイも着いて行って良いよね?」

「それは依頼人の自由だ。……よし。これが依頼表だ。報酬は金貨10枚が妥当だろう。支払えるか?」

「大丈夫!姉様に貰うから!」


 ニコッと笑ってレイちゃんはそう答えた。





本日もありがとうございました!


私の作品を楽しんで頂けたのなら、


・「☆☆☆☆☆」の評価

・ブックマークの追加


こちらをして下さると、執筆活動に更なる力が湧いてきます!

どうかよろしくお願いいたします(⋆ᵕᴗᵕ⋆).+*ペコ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ