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ちょっとセンチメンタル
とりあえず、仮病を使ってしまった為、部屋以外には出にくいな……
懐かしい部屋の中を調べていく事にした。
まずは定番の勉強机だよね!!
「あ、小学四の頃なんだ、懐かしい教科書!筆箱もある!!」
鏡付きのお気に入りの筆箱だ。香り付きカラーペンが大量に出てきた。かなり流行っていたのだ。
「勉強とか…何年もしてないけど大丈夫かな?
まぁ、なんとかなるか!」
私は無駄にポジティブだと良く周りから言われてたけど、多分こういう事なんだろうな…
ペタペタ歩き回りながら見ると、大事にしていたネコのぬいぐるみや、良く着ていたワンピース、
塾の鞄、私が大事にしていた物たちでこの部屋は溢れかえっていた。
「…寝るか。」
そろそろ母が薬を持って来るかもしれないから。
私はこれから何色にも染まってない10才にならなければいけないのだから。
コンコン
「椿、どう?
あら、寝てるのね。」
静かにドアが閉められた。