私、昨日どうしてた?
あまり機能してない頭で考える。
なんだこの若干古めかしい部屋は?ものすごく見覚えがあるんだけど…
私の記憶では、昨日は確か長年働いていた会社に辞表を出して気分が上がっていたから、そのまま個人で経営している居酒屋に繰り出したのだ。
そこの店は夫婦でやっていて私は結構な頻度でお世話になっていた。奥さんは気の良い人で、いつも私の愚痴を聞いてくれて優しくしてくれるのだ。ちなみに肉じゃがが美味しい、お袋の味だ。旦那さんもとてもいい人だ。会話には入ってくる事はあまりないけど、いつも欲しい言葉をくれるのです。ちなみに煮魚が美味しい。 自分で言うのは恥ずかしいけど、結構可愛がってもらっていた。
会社を辞めて(辞めた理由はブラックで察してくれ)
報告がてら店に行き、夫婦の言葉で泣きながら飲んで食べて、フラフラになりながらアパートに帰宅したの。確かに鍵を開けて、パンプスをポイと投げてストッキングを丸めてやった事は覚えてる。
お風呂は飲んでるから今日は入らないと決めてジャージに着替えて寝たのだ。
さて、質問です。
なぜ実家にいるのでしょうか?
なぜ私…見た目年齢小学生になっているのでしょうか
誰か、誰かこの状況を教えて下さい……
頭が現実逃避をしています。
とりあえず把握しなくてはいけないので起きてみる。
あ、お気に入りだったパジャマだ!
少しだけ気分が上がっていたから気がつかなかった。
「椿!早く起きなさい!」母が入ってきてビビる。
「あら、起きてるじゃない、ご飯できてるわよ。」
「あー、なんか風邪ひいたかも」嘘である。
こんな状態で外に出るのは怖かった。
頭も考えるのを放棄している。
今、目の前にいる母がイキテイルその事に酷く動揺してしまった。
「熱はあるの?」おでこに手を当てながら聞いてきたから
「ないと思うけど…」そう言いながら下を向いた。
「学校には電話しておくわ、後で薬持ってくるから寝てなさい」そう言って母ひ部屋から出て行った。
どうなっているかなんて、本当は分かってる。
分かりたくないだけで、私は過去に来ている。
私の全部が詰まっているこの時代に。
なんでなの?とか、大人な私は?とか考えても意識はあるし、【私は】特におかしな所などないと言える。
すると手元に違和感を感じて、布団をめくってみるとなんかメモ?みたいな紙があった。
なんだこれ?と思いながら開くとそこには
【おめでとうございます!貴女は第100回目の人生再生プロジェクトの当選者です。貴女を過去にお送りしますので、より良い人生を送って下さいね!】
そう書かれた。
えっ?人生再生?誰の仕業?って紙を見ていたらその不思議な紙はまるでなかったように消えてしまった。
とりあえず、私はなんか人生再生プロジェクトに当選してしまったのだ。
思う所はあるけど、自分1人でこの不可解な状況を抜ける事は出来ないので、腹をくくる事にした。
私は私が幸せになるように人生を小学生からやり直してやる!
そう決意した朝だった。