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40 有給休暇? そんなものはない

出来立てほやほや!


 時間を見計らってフィル達の部屋に向かう。ノックすると返事が聞こえてくる。よかった、帰ってるみたいだ。


「あ、二人とももう大丈夫なのですか?」


「お? お前達昨日は大変だったらしいじゃねぇか」


 お、カインも帰ってきてたんだ。


「うん、二人して倒れちゃったみたいで……。フィルどうもありがとう。おかげで助かったよ」


「私からもありがとう。リーズナーさんに休みまで申告してくれて助かるわ。あとこれ、ほんの気持ちだけれど」


「いえいえ、どういたしましてです。あ、これ前にナツキちゃん達が話してたお店のやつですよね? そのうち買ってみようかと思ってたところなのです」


 タイミングが良かったみたいで喜んでもらえた。お礼の品を渡していい反応だとちょっとほっとするね。


「お話も聞きたいですし、二人とも入ってお茶にでもしませんですか?」


「それならいい時間だし、どこかに夕食でも取りに行こうよ。僕が持つからさ」


 お喋りするのはいいけれど、お茶もお菓子もさっき散々飲んで食べたとは言えないから夕食に誘う事にする。

 ん? お菓子と夕食は別腹だから大丈夫だよ?


「俺は腹減ったし、エールをこう、きゅーっとやりてぇからそっちのほうがいいな」


 カインは乗り気なのはいいけれど、ちょっとおっさん臭くないですかね。いや、気持ちはわかるんだけどさ。


 若干複雑そうなフィルの手を引いて、いつもよりちょっといいお店に行く。

 せっかく帰ってきたんだし、ね?




 その晩は四人で楽しく食事とお喋りを楽しんで、ついでにお酒も飲んじゃった。久しぶりだったからか、かなり美味しく感じた。結構飲んじゃったけど、この体残らないみたいだしちょくちょく飲んでもいいかな……。

 僕もルティも丸一日ゆっくりしてぐっすり眠れたから、朝にはほとんど調子も元通りに近かった。でもどうせだからちょっと甘えて仕事は休ませてもらうけどね。


「仕事に復帰したら、その分バリバリ働いてもらうのです」


 朝フィルと一緒にカフェに向かう途中、ニコニコとそんな事を言われる。お、お手柔らかにお願いします。

 でも疲れはともかく、ルティとの時間を取れる貴重なチャンスでもあるからしょうがないか。みんなには迷惑かけちゃうけどそれは後で頑張ることで報いよう。


「「「おはようございます(です)」」」


「おはよう。二人とももう大丈夫なのかい?」

「おはようございますぅ。大丈夫でしたかぁ?」


 チルももう来ていたらしく、リーズナーさんと一緒に心配してくれた。まぁ二人同時にぱったり倒れれば心配にもなるよね。


「最初はぁお医者さんのところに連れて行くかぁ、呼ぶかしないといけないってぇみんなで大慌てだったんですよぉ。でもぉとりあえず寝息を立ててるだけっぽかったのでぇ、フィルさんに宿までお願いしたんですよぉ」


「心配かけてごめんなさいね。見ての通りなんともないから。お詫びと言っては何だけど、はい、これ」


 二人にもお菓子を渡す。一応フィルのとダブらないように違うやつね。


「休憩とか、お店終わった後とかにでも食べて」


「わぁ、ありがとうございますぅ」


 それからみんなに暫く休む旨を改めて伝えて、完全復帰したら仕事頑張るからと言ってお店を後にした。




 さて、お休みなわけだけど、計画してた休みじゃないから予定なんてない。

 うーん、勉強にもなるしカフェ開拓もいいかなぁ。

 そんな事を考えながら、開き始めた露店を冷かしながら当てもなく散歩していく。


「ねぇナツキ、プティベールに行かない? コート何着か買い足したいし」


「いいね。じゃあ開くまでこのまま散歩して時間潰そうか」


 まださすがに早い時間なのでプティベールは開いていない。露店の人達には悪いけど時間潰しに利用させてもら……うはずだったのに、あちこち見てたらなぜかブローチなんか買っちゃったりした。衝動買いって怖い。


 そろそろ時間なのでプティベールへ。お店に着くと丁度トリシャさんがドアの鍵を開けているところだった。


「あら、ナツキさん、ルティさん。おはようございます」


「「おはよう」」


「こんな早い時間に珍しいですね」


「急に休みになって、じゃあそれならコート買いに行こうって話になったんだ」


「それでうちを選んでくれるっていうのは嬉しいですね。さ、中へどうぞ」


 案内されてお店の中に。そういえばいままであまりに自然で気付かなかったけど、プティベールって魔道具のランプが凄い使われてるんだよね。それもお洒落な見た目のやつ。

 それだけでもお店の雰囲気がよくなるけど、何よりお店の中が明るくて、服とかだけじゃなく、小物とかもキラキラと綺麗に見える。

 この辺が他の服飾店と違うから人気出るんだろうなぁ。


 開いたばっかりなのに僕達の他にもお客さんが続々と入ってくる。ううん、これは人気あるってレベルじゃないね。

 そんな他のお客たちに交じってお目当てのコートを物色。この間は可愛い系のボアとダッフル買ったから、今度はトレンチコートとかにしてみようかな。


 試着しながら悩んでいたら、入口の方から怒鳴り声が聞こえてきた。一体何事?




いつもお読みいただきありがとうございます。

活動報告にも書きましたが24日まで更新をお休みさせて頂きます。

再開したらまたよろしくお願い致します。

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