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29 魔法は難しい(小並感)


 大分遠くにいたジェフの足元にケリーが転がってる。なんか痴漢の犯人を彷彿とさせる。それにしても気持ち悪くて締め付けが緩んでたからあそこまで吹っ飛んだんだね。ジェフは巻き込まれなかったらしい。チッ。


「大丈夫?気持ち悪かったでしょ」


 抱きかかえて頭を撫でてくれる。ああ、癒される……。

 まだ尻尾に感触が残ってるし、早くルティ成分で上書きしないと。ぎゅー。

 あ、そうかルティに尻尾撫でてもらえばいいんだ。


「ねぇルティ、まだ気持ち悪いから尻尾撫でて?」


 何も言わずに撫でてくれる。やっぱりルティに撫でてもらうと気持ちいいなぁ。想い人補正とか?むふー。


「えー、ナツキ、ルティチームの勝ち…でいいな?」


 甘えてたら団長が八つ当たりされたくないのか、恐る恐る周りを窺うように判定を下した。


「「どっちでもいいんでやめてもいいですか」」


 こんなセクハラ職場には正直居たくないからね。


「ま、待ってくれ!こいつらには後でたっぷりと説教しておく!

それに授爵は済んだからいまさら取り消しもできん!この通りだ!」


 団長の威厳はどこへやら、紛うことなき見事な土下座スタイルを披露してくれた。

 女性団員達の同情の視線が凄い。……僕達に向けてだけど。


 授爵の取り消しが出来ないかぁ。王様の面目が立たなくなるからしょうがないのか。先にこの事がわかってればよかったのに。


「ぐぬぬ……次やったら僕もルティも容赦しないからね?死んでも知らないよ?」


 もう面倒なので敬語もやめやめ。そもそもこの仕打ちでどうやって敬えというのか。



 結果や経過はともかく模擬戦は終了したので後片付け。主に散らばった礫の回収だけどね。

 ルティが最後に撃った何かの魔法がバンカーバスターでも落とした跡みたいになってるけど、これは何をやったんだろう?


「なんか凄いことになってるけど、最後に僕を助けるために撃った魔法ってどんなの?」


「この辺りの地面を土魔法で若干砕いて、後は火と風で吹き飛ばしただけよ?ああ、それと私とナツキに当たらないように風と影でコーティングしたけどね」


 先生!複合過ぎてわけわかりません!僕じゃできないことだけは確かだけど。

 でもいくら吐息で細かい事がやり辛いって言っても、ある程度コントロールできるようになっとかないと今日みたいな時に小回り効かないから練習するようにしとこう……。




「お疲れさまでした。それと馬鹿達がすみません」


 一通り終わってネラさんが声をかけてくれた。


「酷い目に遭いましたけど、別にネラさんが悪いわけじゃないですから」


「……ありがとうございます。アレも普段はあそこまでじゃないんですけどねぇ。馬鹿団長が可愛い子が入ってくるなんて吹聴したもんだからテンション上がっちゃってたんでしょうね」


 あの団長め……。可愛いって言われるのは嬉しいけど、なんか痴漢に遭ったりセクハラされたり碌な事がない気がする。でもかと言ってブスになりたいかと言われると……うぐぐ……。


「それと二人ともどのようにして魔法を?ナツキさんは種族ごとの特殊なタイプの様ですからともかく、ルティさんは先ほど見ていた限りでは帰結文も言ってなかったようですけど?」


 何それ?そもそも僕はルティに習っただけだし、吐息という形でしか使えないのでよくわからない。ルティはルティで若干困惑した表情だし。


「どうっていわれても困るんだけど……。魔法ってイメージで魔力を具現化させるだけでしょう?」


「確かにイメージで魔力を形にするわけですけど、普通は詠唱でイメージをより高めて、帰結文で確固たるものとするわけなんですが……」


「……私、両親からそうとしか教わらなかったし、それで使えてたから気にもしてなかったわ」


 もしかしてルティの家は天才肌なのか。ネラさんが呆れてるので多分そうだと思う。


「あれ、でもケリーとジェフもさっき詠唱してなかった気がするんだけ……ですけど?」


「別に敬語じゃなくてもいいですよ?で、あの二人ですけど、最初の礫を防御するときは詠唱してましたよ。それと二度目のあれは魔力を循環させて行う身体強化です。あれは循環させるだけなので詠唱は必要ありません。……ということは魔力の循環も知らないということですね」


 敬語じゃなくていいのかな?団長と違ってネラさんは敬えるんだけど。でもその方が楽だし、いいならそうさせてもらおう。

 循環は経験してるし知ってるけど、多分ネラさんが言ってるのは別のことなんだろうなぁ。


「しかしまぁ、基礎を知らないのにあれだけの魔法を使えるとは。凄いと思うと同時に、呆れてしまいますよ」


 と言われてもねぇ。ん?もしかして基礎きっちりやれば僕もルティもまだまだ伸びるのかな?


「あの、魔法士団で基礎って教えてもらえるの?」


「あ、そうね、教えてもらえるならお願いしたいわ」


 ルティも同じことに気付いたのか乗ってくる。今より魔法がうまくなるに越したことはないからね。


「ええ、それはもちろん。訓練の一環ですからね。他の新団員と一緒にやることになると思います」


 やったね。身になるものがあるなら団員でいるのもまだ許せるかな。




ちょっと詰まってるので投稿間隔を延ばすかもしれません……

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