表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/61

13.5 独白

本日も17時と20時投稿となります。

宜しくお願い致します。


 ナツキの事が気になり始めたのはいつからだろう。始まりは恐らく大分前だと思う。


 ザンブルで暮らし始めてから?…違う。じゃあ、一緒に街を目指して旅をしているとき?…それも違う。

 それよりもうちょっと前。そうだ、私がナツキに助けてもらって数日一緒に暮らしていた時からだ。


 あの時最初は何かと思った。目を開けたら綺麗な子が傍にいて、しかも裸。思わず裸族なんて言ってしまった。

 名乗った後、僕は元々男で別の世界から来たなんて言い始めて、正直何を言ってるんだろうと思ったりもした。でも、誰でも知っていることを知らなかったり、仕草なんかで少しずつ本当なんだな、とわかっていったけれど。


 助けてもらっておいてそんなことを思っている私を、ナツキは世話してくれた。嫌な顔せずに。それどころか楽しそうにしていた。魔法を教えてあげるなんて言ったときは本当にニコニコしてたっけ。


 住んでいた街はまだ他に比べて差別が強くなかったけれど、それでも友達はいなかったし、笑いかけてくれる人ももちろんいなかった。

 ナツキ自身が竜人だし、別の世界から来たからっていうのもあるだろうけど、ナツキは私の角や翼を見ても普通に……いえ、それ以上に親しく接してくれた。そしてあんな笑顔を向けてくれたから惹かれたのだと思う。



 そしてあの日の夜。私の中に潜んでいた感情は明確に、そして思っていなかった方向で表に出てきた。

 ナツキの声を聞き、私の体が感化された時、頭に浮かぶのはナツキの事ばかり。

 ナツキの声が可愛い、愛おしいそう思えて仕方ない。抱きしめたい衝動にも駆られた。

 

 そして終わって微睡んでいる時、その感情がどういうものか理解し、自覚した。


 ああ、私はナツキが好きで好きで仕方ないのだと。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ