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挨拶を交わした後、俺はシエラの家に招待された。
シエラの家は外からみた限り二階建で、俺が知っているような二階建ての一戸建てより小さめの造りだった。コテージと言ったほうがしっくりくるかもしれない。
リビングに通され促された椅子に腰を下ろすと、テーブルを挟んで正面の椅子にシエラも座った。
俺はぐるりと室内を見回した。
テレビや冷蔵庫といった、俺の世界では当たり前にあったものが一つも見当たらないのは勿論だが、そもそも鉄製品のようなものがあまりない。ほとんどのものが木製や硝子製でとても質素だが、それらが絶妙に調和していてどこか温かみを感じる良い家だった。
シエラはテーブルの上のガラス製のポットとカップを二つ取ると、ポットの中に入った琥珀色の飲み物をカップに注いで俺の前に差し出した。
嗅いだことの無いフルーティーな匂いが俺の鼻をくすぐった。とてもリラックスできる。
シエラはカップを口元へ持っていき、コクリと一口飲むと口を開いた。
「ランタって、人間だよね?」
シエラからよく分からない質問を受ける。
どこから見ても俺は人間だろう。
「人間だけど?」
シエラはふむ……と少し考えた仕草を見せた。
なぜ……俺が人間に見えないほど醜いとかじゃないよな……? 無難な一般的な容姿だと思う。そうであってほしい。
俺はシエラの質問に困惑しながら前に出されたカップを手にとった。
「ランタは……この世界の人間じゃない?」
シエラの的を射た一言で、カップを口元に運ぼうとした俺の手が止まる。
驚いた。どうして分かったんだろう。
まぁでも、これはこれで都合がいいのかもしれない。正直、「別世界からきました」なんて信じてもらえるかどうか不安で、どうやって説明しようか悩んでいた。
俺は口元で停止していたカップを受け皿に戻した。
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