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同窓会

 思えば、あの先生はいい人だったんだなあ。こうして、自ら同窓会を企画してくれるなんて…大人になった今はそう思う。

 小学校6年生のとき、赴任してきた大学を出たての田舎くさい女教師。僕たちはイジメの格好の的として、毎日毎日ひどいことばかりした。子供の悪戯とはいえ、大きなトラウマになってしまったんではないだろうか。

 でも、彼女はあれから10年たった今も教師を続けている。その姿勢は、社会人になった僕たちには立派だと分かった。

 懐かしい学校に着いた。先生は入り口で迎えてくれた。昔のままだ。

 先生の誘導で教室に入った。10名ほどが先に来て、座っている。皆、一様に居眠りでもするかのように、うなだれて、両手をだらり垂らして…、生気がなく…、血まみれで!

 「さあ、同窓会を始めましょう!」

 先生はそう言うと、僕の後頭部にナイフを突き立てた。


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