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それでね⑨
「実咲様、そろそろお時間でございます。」
校長の後方から、シュウが姿を見せる。
シュウの根回しがあったのか。
これなら校長が冷静であった理由も理解できる。
「ところで、陽子とシュウの昼食はどうした? 」
「ここに来る前に既に済ませてあります。」と、陽子。
「残念、これで帰るわね。
私は、残りはおうちで食べるから、
リコちゃんはしっかり食べて、午後も頑張ってね。」
陽子と実咲は自分の弁当を片付けると、
シュウとともに、速足で学食から出て行った。
鮮やかな引き際である。
校長も、なぜかこの場にいない。
残されたのは、
私、
養護教諭稲葉、
翔子、
そして見物の女子生徒数人である。
「カワイイ~」口々に女子生徒たちの嬌声!




