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それでも⑭
オヤジのことは、
ここまでよくしてもらっているが、
しかしその一方、
かつて私たち親子を苦しめ、
とりわけ母を苦しめたことに対して、
まだ割り切れる気持ちにはなれない。
「私の方が、オヤジを受け入れる気にはなれない。
それよりも、オヤジに手紙を出す。
今後のシュウと陽子、さらにノブとシゲの処遇についてお願いし、
『仕送り』の停止を願い出る。」
「私たちは『クビ』ということですか。」陽子がため息をつくと、
「そうではない。
吉田グループの正社員として雇ってほしいと願い出る。
給与を出して、今まで通りの業務をこなしてもらうようにする。」
「あれ、今までアンタたちの収入って、どうしてたの?
まさかタダで働いてたわけじゃないよね? 」実咲が突っ込むと、
「『仕送り』をリコ様と話し合いの上、分割していました。」とシュウ。




