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転んでもタダでは③

 『栃木県の数学科 参考書』(協同出版)を見る。



 通常、教員採用試験では数学Ⅰ・A、Ⅱ・Bが中心だが、


 教員になってからの仕事を考えたらⅢ・Cまで目を通しておくことが必要だ。


 基本的な問題が並んでいたが、


 巻末の第14章に『学習指導法』の章が気になる。



 3つの例題:


 例題1.「・・・あなたはどのような指導の工夫をするか、

                         具体的に論述せよ。」


 例題2.「(1)このA君の《解答》のどこに誤りがあるか、簡潔に記せ。


     (2)正しい答えを求めよ。」


 例題3.「次の問題を生徒に指導する場合、

                  下の(1)、(2)の問いに答えよ。



     (1)数学Ⅱの「図形と方程式」の分野で指導する場合、


       あなたが生徒に示す解答を書け。


     (2)数学Ⅲの「微分法の応用」の分野で指導する場合、


       あなたが生徒に示す解答を書け。」



 太郎吉先生にお見せしたら、


 「例題2と3は、何の意味がある設問じゃ?


  普通に数学の知識を使って解答すればよかろうが。



  例題1が多少は問題じゃが、模範解答にはこう書いてある。


  『授業において繰り返し提示すること、宿題プリントや確認テストを


   定期的に実施すること、補習授業などのきめ細やかな指導をすること、


   を通して定着を図る。』なんじゃこの、どシロウトでも書ける解答は!



  まあ、こんなのは、無難に書いとけばええんよ。


  どうせ、大した教師が採点しとらんのだから。」


 「そんなものですか? 」


 「そんなもんじゃよ。


  大体、腕の立つ教師は、低学力や生徒指導困難な学校に行かされ、


  指導力のない教師ほど楽なところへ行かされるもんじゃよ。


  採点する教師が、


  学生の身分で学術書を書いた者の答案を


  採点などできるもんかい。


  心配することなんてひとつもない。」




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