表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
29/474

負けない男⑪

 「数学の過去問、すぐに注文します。」



 太郎吉先生は、そこで一息ついた。


 「ワシは数学は専門外じゃが、


  専門としておる国語、それと英語を調べた限りでは、


  採用試験の専門科目のレベルは


  大学入試レベルとみた方がいい。数学も同様だな。



  だから、白チャートか黄チャートを


  完璧に仕上げるのがいいんじゃないか? 」


 「それなら、黄チャートは揃っています。


  拡大コピーも、まだとってありますよ。」


 「パーフェクトだ。


  ただ念のため、過去問には目を通しておくことと、


  計算練習は欠かさないことだ。


  計算は定期的に練習しておかないと、鈍りやすいからな。」



 「それにしても、先生はよく試験対策を考えつきますね。」


 「過去問を見て、相手の手の内がわかれば、


  どうということもない。


  未知の相手ではどうにもならんが、


  手の内がわかった相手は、こちらの対処の仕方を考えるだけだ。」


 

 そして、こう付け加えた。



 「敵は、他の受験生ではない。


  ほかならぬ、点数を取れない自分自身だ。」



 「そうですね。


  『自分自身』との闘いです。」


 「それにしても、調べてみてわかったのじゃが、


  ワシが受験した40年前と、


  ほとんど傾向が同じとはな。


  もちろんその時代から時事的な部分の変化はあるものの、


  他は変わらん。


  準備さえ妥当なものなら、誰でも合格できそうなものじゃが、


  現実にはそうなっとらんということは、


  準備にどこか甘さがある受験生が多いということじゃな。」


 そしてまた、太郎吉先生は一息ついたあと、こう言った。



 「リコ君、君は余程のヘマでもしない限り、


  トップ合格するじゃろう。


  そのときは、用心することじゃ。」


 「どういうことでしょうか? 」


 「合格すればわかるよ。」





  

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ