表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/15

新しい道


佐藤さんからの返信は、予想以上に温かく、力強いものだった。

「Paw Coutureの信念に心から共感します。拡大ではなく、品質と絆を重視する姿勢を応援したい。オンラインシステムの強化とデザイン保護のための資金として、ぜひ協力させてください。具体的な計画を教えてくださいね。」


彩花と美咲は、佐藤さんの言葉に背中を押された。


彼女たちは早速、ノートに新たな計画を書き出した。

オンラインオーダーメイドのシステムを強化するため、使いやすいウェブサイトの構築と、顧客がペットの写真や好みをアップロードしてカスタムデザインを注文できる機能を追加すること。

そして、デザイン盗用を防ぐための法的サポートを強化し、特許や商標登録の手続きを進めること。

さらに、商店街の他の店舗や地域のペット関連事業者と連携し、Paw Coutureの理念を広めるためのネットワークを築くこと。

これらが、彼女たちの新たな目標となった。


数週間後、佐藤さんの出資が正式に決定し、資金がPaw Coutureの口座に振り込まれた。

彩花と美咲は、早速ウェブデザイナーと契約し、オンラインストアのリニューアルに着手。


新しいサイトは、シンプルながら温かみのあるデザインで、顧客がペットの物語を共有できる「ストーリー投稿コーナー」を設けた。

そこには、コタローや他の常連ペットたちの写真とともに、飼い主たちの心温まるエピソードが並んだ。

このコーナーは、瞬く間に人気を集め、Paw Coutureのファン層を広げるきっかけとなった。


一方、ネット上の嫌がらせは、佐藤さんの出資のニュースが広まるにつれて勢いを失っていった。

Xの投稿では、Paw Coutureを擁護する声が目立つようになり、

「手作りの温かさが最高!」

「こんな素敵な店、応援したい!」

といったコメントが溢れた。

特に、コタローおじさんが商店街の朝市で熱心に応援の声を上げてくれたことが、SNSを通じて拡散され、Paw Coutureの評判はさらに高まった。


「コタローおじさん、ほんとすごいよね。あの人の一言で、商店街のみんなも私たちを応援してくれるようになった」と彩花は笑顔で言った。美咲も頷き、「あの握手、めっちゃ力強かったよね。私たち、絶対負けられないよ」と応えた。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ