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●悪事その⑫ 血汚齢糖混色贈与?後編


第32話



そんなわけで悪事のチョコレート作りに悪戦苦闘しながらも迎えたバレンタイン当日。


「ほっ...本当なのかっ!?」


「あぁ、とある女子からお前にこのチョコレートを渡してほしいって言われてよ~。それで...」


「よっしゃー!俺にもモテ期が来たんだな~!」


俺の予想通り、ホセ自分宛てのチョコレートを何の疑いもせずに大喜びで受け取っていた。


「さてさて~!いったい、どんな味なんだろうな~♪」


「おい、そのチョコレート...もうここで食べるのかよ?」


「あぁ、もちろんだとも!早く食べておかないと俺にチョコレートをくれた女子に申し訳ない気がするしな!」


また俺の予想通り、ホセはその場でチョコレートの包み紙を破いた。


「うっひょ~!女の子の手作りチョコレートってだけに美味そうだぜ!」


「ほんとだな...」


見た目だけでは分からないようにするのに俺達がどれだけ悪戦苦闘したかも知らずにホセはチョコレートを見るなり涎を垂らしていた。


「じゃあ、早速いただきま~す!」


あっという間にホセはチョコレートにかぶりついた。どうやら、女子からのチョコレートの誘惑に我慢できなかったらしい...


次の瞬間にはあまりの味の酷さに悶絶しているであろうホセの姿が予想できて俺は面白さ半分、罪悪感半分でホセを観察していた。


そして...


「モグモグ...うっ!これは...」


(よし!成功したみたいだな!)


「くっ~!このチョコレートの辛さ...まるで恋は決して甘くはないって事を表現してるみたいじゃねぇか~!泣けてくるぜ~!」


「はっ?」


ホセの予想外の反応に俺は思わずそんな声が出てしまった。


「なぁ、ホセ...そのチョコレートは...」


「あぁ、辛いが食べられないほどじゃないな!それに誰かは知らないが俺にせっかくチョコレートを作ってくれたんだろ?だったら、意地でも食べ切ってやるよぉ~!」


「そっ...そうなのか...」


どうやら、見た目をごまかすためにやむを得ずに最終的な調味料を辛子と胡椒に絞った結果、できあがったのはただの辛めのチョコレートだったようだ。で、ホセは自分宛の女子からのチョコレートという理由でそれを嬉しそうに平気で食べていって...


「ふぅ~!完食っと!豪牙、その子に会ったらお礼を伝えてもらえないか?」


「あぁ...」



おいおい...これって悪事失敗だよな?俺とした事がホセの精神力を少し舐めすぎていたみたいだな...













そして、放課後...


「あの...神城君...」


「笠武か...どうして...」


「動揺してしまうのも無理もないかもしれませんが...ちょっとよろしいでしょうか?」


校舎の近くにて下校しようとした俺はダブルデートでの一件以降、何か気まずい関係になっていた笠武に声をかけられていた...


「...ずっと俺を避け続けていたお前がどういう吹き回しなんだ?」


「その...これを受け取っていただけないでしょうか?」


笠武はそう言うと半ば強引に()()を俺に押し付けてきた。


「これを...俺にか?」


「えぇ、仲直り...というわけでもありませんが神城君を避けてしまったお詫びみたいな物です。これでお互いにチャラにしませんか?」


「笠武...」


おや、意外にあっさりと笠武との一件は解決しそうだな...これで俺が動くまでもなく一件落着に...


「なぁ、笠武。チャラにしたいというのなら俺からの贈り物も受け取ってくれないか?」


「神城君、これって...」


「そうだ。俺が作ったチョコレートとだ。お前と仲直りしたくてな...」


寘杏と悪事用のチョコレートを作っている際に余った調理用のチョコレートを利用して俺は悪事とは別に笠武にあげるためのチョコレートを作っていたのだ。しかも、これに関しては寘杏の力を一切借りていない完全な手作りのをだ。


「笠武君、ついさっきまで気まずい関係だった女子が素直にチョコレートを受け取ってくれると思っていますか?」


「えっ?ちょっと待て...」


いやいや!笠武は俺と仲直りしたかったんじゃなかったのか!?


「ふふっ、私が言いたかったのは()()()()()()()()()()()()()という事ですね...あいにく、私はそれには該当しません。」


「じゃあ、つまり?」


「私は神城君の素直ながらも少し抜けている...そんなところを気に入っていますからね。はい、喜んで受け取らせていただきます。」


「助かった...」


ビックリさせるなよ...一時はどうなる事かと思ったが無事に仲直りできて良かったぜ...


「あっ、ついでに一つ言い忘れた事がありまして...」


笠武がふと思い出したかのように俺にそう告げてきた。


「...何だ?」


「あの時の『お前は無理せずに寝てもいいんだぞ?何なら俺が子守り歌でも歌ってやろうか?』でしたでしょうか?その...かっこよかったですよ。それに私は...」


「おいおい!チャラになったんだからそのネタでからかうのはやめてくれって...」


「からかう...ふふっ、それもそうですね。あの時の事は私の心の中だけに留めておきますよ。」


「是非ともそうしてくれ...」



少し興味本位で聞いてみた結果、ただのからかいネタかよ...あの発言は俺にとって黒歴史になりそうだからこれ以上は触れないでほしいものだぜ...




正式な投稿再開がいつかはまだ未定です。どうか楽しみにしていてください!

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