第一章ニ節 退屈と予感
ぶんしょうってむつかしい
その日は雨が降っていた。実に嫌なものだ。だが今日は良い日な気がしてならない。私は生まれてこのかたあまり人と触れてこなかった。触れる機会があるとすれば、メイドたちが毎日来るくらい。いい加減こんな生活も飽き飽きだ。といっても私は生まれて間も無きまだ幼少期と言えようほどには子供であるが、、、それはそれとして、話せるものが姉上辺りしかいないのは問題だ。何より面白くない。そうだ外に出てみよう。雨は些か苦手ではあるが、まぁ傘を使えば些細なことだ。そう頭の中でいろいろ考えつつ傘を開き、外へ出た。
「久しぶりの外出だな記憶の朧気なときに一度程出たとき以来か。まぁそれはさておき、私の予感は当たるやら、、、っといかんな一人が多いと独り言が多くなってしまうな。思考の範疇に留めておくとするか。」
そういいつつ彼女が向かったのは所謂スラム街と呼ばれる地域を抜けた先にある何もない平面の砂の多い場所へと行った。そしてみた。間も無くして落ちそうな人を。その時彼女の顔は笑っていた。そして口にした。
「アッハハ、見つけた、見つけたよ私の遊び相手。」