8死目 フグ毒って効くまでに4~6時間かかるらしいよ(雑学)
3900字!ずっとこのペースで生き残ってほしい
そりゃそうだよな。魔法使えるんだから、俺を凍らせることもできるよな。
盗むのも無理か?食料に困ればそこら辺に湧いてるスライム食べればいいんだけど、やっぱり魚食いたいよね。
「いや、どうせ生き返るんだからチャレンジし続けよう!」
というわけで、また川を目指して歩く。
「林檎、胡麻、抹茶、焼き肉、胡桃、蜜柑…あ、終わった」
食べ物縛りのしりとりが終わった頃、川が見えてくる。
そして、川原で昼寝を始める。寝たところでリポップするなら、ここで一度寝た方がいいだろう。
「ん?もう夕方か」
起きた頃には日は沈みかけていた。
もうそろそろ釣りをしていた人も帰る頃だろう。
「今日の晩御飯はスライムかぁ」
不味くはないだけましか。
そうだ、スライム狩ればレベルとかも上がるんじゃないか?
ポヨン、ポヨンと跳ねているスライムを見つける。
以前は空腹で生きたまま噛み千切った記憶がある…グロいな。
まぁ噛みつくか爪で引っ掻くくらいしか攻撃手段がないんだ。
「爪だな。スライムの踊り食いは…何かキモい」
というわけで飛び付いて引っ掻く。
「うわっ、感触キモッ。なんか、ブニュってなってグチャグチャって感じ」
キモすぎて語彙力が遥か彼方へ飛んでいってしまったが、たぶん死んだスライムをちょっと食べる。
「やっぱ美味くも不味くもない」
レベル上がったかな?
「ステータス開いてみるか。どうやって開…」
ゲームウィンドウっぽいのが表示される。
「あぁ、そうだった。勝手に開くんだ」
てか、これ思考読まれてない?大丈夫?俺にプライバシーってある?ない?ないかぁ。そうかぁ。
――リルルーザスB Lv.2――
○プロフィール
種族:低級蜥蜴
ランク:F
○ステータス(成長:5)
体力:10/10
魔力:1/1
物理攻撃:5 物理防御:2
魔法攻撃:1 魔法防御:1
速度:10
知能:100
○所持スキル
会話
翻訳
○所持魔法
なし
○説明
くっそ弱い。でも脳が異常発達してる。雑魚。喋る。でも雑魚。まじ雑魚。
――――――――――――
レベルが上がっている。気付かなかった。
こういうのって、レベル上がったりしたらアナウンスみたいなのが鳴るんじゃないの?ないの?どんだけケチなの?あの神100%殴る。
んじゃまぁ、暇だし、やることは1つですよね。
「乱獲の時間だぁっ!!」
もう12時とかそれくらいじゃない?よくわからないけどたぶんそんな時間だと思う。
「ふぅ、だいぶレベル上がったな」
――リルルーザスB Lv.8――
○プロフィール
種族:低級蜥蜴
ランク:F
○ステータス(成長:35)
体力:10/10
魔力:1/1
物理攻撃:5 物理防御:2
魔法攻撃:1 魔法防御:1
速度:10
知能:100
○職業レベル
戦士:Lv.6
暗殺者Lv.5
○所持スキル
会話
翻訳
隠密行動Lv.3
○所持魔法
なし
○説明
くっそ弱い。でも脳が異常発達してる。雑魚。喋る。でも雑魚。まじ雑魚。
――――――――――――
スキルが増えた。ついでに職業レベルとかいうのが解禁された。
レベルも随分上がったのだが、説明が変わってないし、何よりステータスが一切変わってない。
唯一、成長という値が増えている。
そこで思った。
これステータス自分でポイント振るタイプじゃね?と。
「せっかく隠密行動スキルあるし、暗殺者スタイルでスピード極振りでもいいけど、攻撃力がなければ意味がないからなぁ。それに戦士が6だ」
たぶん戦士は戦闘を繰り返すほどレベルが上がるんだと思う。
暗殺者は一撃必殺とかじゃないのかな。一撃で殺しきればレベルが上がると思う。
よし!ひとまず物理攻撃に25、速度に10振ろう。と頭の中で考えると、ステータスの成長の値が消え、物理攻撃が30、速度が20に変化した。
「おぉ、ちょっと体が軽くなった気がしなくもない」
すると、プロフィールとは別のウィンドウが急に表示された。
――ステータスの標準値――
一般的な成人男性の場合
体力:500/500
魔力:500/500
物理攻撃:100 物理防御:100
魔法攻撃:100 魔法防御:50
速度:100
知能:100
となります。ただし、速度と知能に関してはあまり参考になりません。
速度に関しては、基礎的な身体能力に上乗せされる形。知能に関しては並立処理や思考速度が変化するだけで、上がったところでバカはバカのままです。
――――――――――――
急な情報提供。まぁこんなもんではあの神は許さないので。
あの神。ナグル。ゼッタイ。
我が儘?そもそもそっちの都合でこの世界に来てるんでしょうが。いやまぁ、最終的な決断を下したのは俺だけど。
よし、寝よ。おやすみ。
おはようございます。朝です。今日も寝ている間に殺されることはありませんでした。
てなわけで今日も乱獲張り切って参りましょう。
「死ねぇぇぇぇぇぇ」
ザシュッ。これで何匹目だろうか。スライムを殺しまくった。
今は正午くらいだろう。もう時間とかどうでもよくなってきた。
爪は以前とは比べ物にならないくらい鋭く…はなっていない。爪が鋭くなったというより、腕の力が強くなったので結果的に威力が上がっている、そんな感じがする。
レベルは12まで上がり、成長値は物理攻撃と速度に10ずつだ。
「やっぱレベルが上がりにくくなってるな」
そりゃそうか。ずっと同じペースでレベルが上がり続けるわけがない。最初の方が上がりやすくて、どんどん上がりにくくなる。
「昼飯にするか」
スライムの死骸が積み上がっているので、それを適当に食べたらまた乱獲しよう。
もぐもぐ。やっぱ美味くも不味くもない。それ以外の感想が全くもって浮かばない。
よし、乱獲しよう。
またスライムを探しては殺す。
もうすっかり日が暮れた頃。
――リルルーザスB Lv.15――
○プロフィール
種族:低級蜥蜴 進化可能
ランク:F+
○ステータス
体力:10/10
魔力:1/1
物理攻撃:40 物理防御:2
魔法攻撃:1 魔法防御:1
速度:45
知能:100
○職業レベル
戦士:Lv.13 職業変更可能
暗殺者Lv.13 職業変更可能
○所持スキル
会話
翻訳
隠密行動Lv.7
○所持魔法
なし
○説明
脳が異常発達しているため会話することが可能。
――――――――――――
「進化が可能になってる」
昼食のときには職業変更の表示は出ていたが、あまりよくわからなかったので触らなかった。
「職業変更したら進化後に影響あるのかな」
蜥蜴に職業とか意味不明だが、そういうシステムなのだろう。
まずは職業を暗殺者にしてみる。
特に変わったことはないな。
次に進化だな。
そこでふっと意識が途絶えた。
「んん…あぁ、進化で意識が飛んだのか」
まずはプロフィール確認だ。
――クーマラスルーザスB Lv.15――
○プロフィール
種族:中級蜥蜴
ランク:E
○ステータス
体力:50/50
魔力:5/5
物理攻撃:60 物理防御:10
魔法攻撃:5 魔法防御:5
速度:85
知能:120
○職業レベル
職業:暗殺者Lv.13
戦士:Lv.13 職業変更可能
○所持スキル
会話
翻訳
隠密行動Lv.7
威圧Lv.1
○所持魔法
なし
○説明
脳が異常発達しているため会話することが可能。
――――――――――――
知能以外はLv.1のときの5倍の値に自分で振った成長値を足した数値ってところかな。
知能は1.2倍か。
あとは威圧スキルが増えてる。
かなりいい感じにレベルが上がった。
いや、上がったんだけどさ…どうする?
そもそも、今さらだけど何でレベル上げたのかなって。
レベルを上げて、ステータスを上げて、スキルも上げて、でも結局目的がない以上、力を持て余すだけなんじゃないかなって。
まぁ、今日は寝ますか。おやすみ。
おはようございます。朝です。今日も無事に朝を迎えました。
よし、今日こそは魚を盗んでやる。進化したし、スキルも増えた。絶対盗む。
というわけで、とりあえず釣りをする人が集まるまで待とう。
数時間後、男性2人組が釣竿を持ってやってきた。
そしてここからが長い。まず釣れるまで待たなくてはならない。
そして、俺も鬼ではない。これでも一応は元人間。人としての倫理観も足の小指の先程度には残っているのだ。
そんな顕微鏡で見ないとわからないようなサイズの倫理観が俺に訴えかけた。
ほとんど釣れてないのに盗んだら可哀想だと。
故にある程度釣れるまで待つ。
5匹目が釣れた頃にダッシュで近づく。そして魚を咥えてダッシュで逃げる。
隠密行動スキルのお陰で気付かれずに盗むことができた。
もう昼御飯の時間だ。たぶん。
正確な時間などわからない。故に、たぶん。
「いただきまーす」
かぶりついた。
「ごちそうさまでした」
味の感想?いやぁ、異世界の魚だし、美味しいとは限らないよね、とだけ言っておこう。
匂いもかなりヤバかった。悪い意味で。
「スライムでいいや」
当分はスライムを食べよう。
さて、何をしようか。魚を食べるという目的も達成した。
「隠密行動もあるし、街入ってもバレないかな」
蜥蜴なので壁に張り付いて登れば侵入はできる。
問題はその後だ。
見つかれば普通に死ぬ。俺は一般人でも余裕で殺せるだろう。そうなると、見つからないように移動しなければならないのだが、隠密行動スキルの詳細な効果がわからない。
隠密行動スキルの効果によって変わってくる。
①存在を秘匿できる場合
一番いいパターンだ。俺を認識できないので自由に行動できる。まぁこれはほぼない。というか100%ない。
②気配を消し、認識しにくくする場合
普通に歩けばいい。認識しにくいならじっくり見られない限りは大丈夫ということだろう。
③足音などの音が小さくなる場合
一番嫌なパターンだ。視覚的には普通に認識することができるので、街中を歩こうものなら殺される。
「さて…どうしたものか…一度街に入って試すか?いや、それは流石に…グハッ」
血を吐いて倒れた。
み…み…味噌ラーメン!
無理っすね。しりとりって難しい。
あ!水羊羹!ってダメじゃん。水羊羹もダメじゃん。
水飴!どうだ!
よくここまで"み"で始まって"ん"で終わる言葉思い付いたなって思いますね。逆にすごい(3つだけで調子乗んな)
※踊り食いは魚介類を生きたまま食べることなので、スライムを踊り食いと言えるのかは…まぁ、聞かないでください