4死目 蜥蜴は爬虫類なので虫じゃない。断じてGと似てなんかない
作者の悲痛な叫びが届きました。ていうか、届かせました。これが作者の権限です。
てなわけで、やっと文字数が4桁に達した今話です
おはようございます。朝…ではありません。
ウィンドウには『勇者に殺害されました。リポップしました』と書いてある。
いや、勇者なら正々堂々戦えよ。寝てるところを襲うとか卑怯すぎるだろ。
まぁどっちみち殺されるけどね。
さてさて、眠いので寝る。おやすみ。
はい。おはようございます。朝です。死んでません。
初日で何回も死んでスタートダッシュ最悪の異世界生活が2日目を向かえた。
今日はちょっと遠出してみようと思う。
適当に森を歩く。モンスターはところどころ見当たるのだが、無視する。
だって遠出するって決めたから。
そうやって森の中を進み続けること約2時間。
「なんか道っぽいところに辿り着いたな」
植物が生えておらず、土がむき出しになっている一本道だ。
ガタガタガタ…
馬車がこっちに近づいている。
「やっぱファンタジーな世界だから文明レベルは中世ヨーロッパって感じなのかな」
馬車の下に張り付く。蜥蜴なので張り付ける。
仰向けで馬車にくっつくこと数時間。太陽の登り具合からして正午くらいだろう。
門を抜け、街に入った。
門番に見つかるかとヒヤヒヤしたが、案外バレないものらしい。この街の警備、大丈夫か?
そこからさらに数分後、馬車が止まる。
「お嬢様、着きましたよ」
「そう。ありがと」
豪邸だ。金持ちの馬車に乗っていたらしい。いや、乗ってはないけど。
当たり前か。馬車を使うってことはお金持ちなんだろう。
バレないようにこそこそ、というかカサカサ動き、ってなんか効果音嫌だな。Gみたいだ。
まぁともかく、開いている窓から屋敷に入ってみる。
不法侵入?知らん。ここは異世界だ。日本じゃない。それにそもそも俺は人じゃない。蜥蜴だ。動物愛護法とかで守られ…はしなさそうだが、ともかく日本の法律なんざ関係ないのだ。
というわけで一切の躊躇なく屋敷に侵入する。
この世界についての知識などが必要だ。本とかあればいいけど…図書室とかないかな。
そう思い、屋敷の廊下を歩く。
開いてるドアから隙間を除く。本はない。
「ここも開いてる」
ちょっとだけ開いたドアの隙間から部屋の中を覗く。
本棚が見えた。
入ってみる。
「キャッ!何!?」
うわっ!誰かいた。ん?この人…さっきお嬢様って言われてた人か。10歳くらいか?
あ、俺のスキルって会話と翻訳だし、説明に喋るって書いてたよな。ってことは俺の言葉伝わるんじゃないか?
「あ、えっと、怪しい者ではないです」
「しゃびぇっ…」
噛んでる。
てか、屋敷に忍び込んだ蜥蜴(推定魔物)が怪しい者じゃないって言ってるの、怪しさMAXでは?これは選択間違ったなぁ。
「怪しい者では…ないのね?」
「あ、はい。えっと、元人間なんですけど、蜥蜴に転生しちゃったみたいで」
「そうなの、大変ね」
助かった~!このお嬢様が単純で助かった~!めっちゃ信じてる。いや、嘘は言ってないけど。
「それで、その、別の世界から転生したので、この世界についていろいろ調べたくて…本とかないですかね?」
「この世界についてかぁ。んー。あ、これは?スキル辞典。現状判明してるスキルの習得方法とか載ってるのよ!あと地図!これ、概星球って言って、この星の地図になってるの!」
概星球…地球儀みたいなものか。
「助かります」
「この辺りの地図の方が良かったかしら」
「あ、ここに来る途中で森の中にある道通りましたよね。その森から馬車にくっついて来たので、その森についてとか…」
「それなら、確か地図を引き出しの中に…あった!地図見せながら説明するわね!」
「お願いします」
地図には今いる街と思われる場所中心に草原が広がっており、南側に森がある。北には大きな大河が流れていた。
「私たちが今いる、この街が中心に記されているファルトよ。あなたがいた森はたぶんここ。マズナ森林。あまり強くはないけど魔力を持ち、魔法を得意とするモンスターが多く生息しているわ」
俺、魔力防御1だったよな。なんでそんなところに生き返るようになってるんだよ。まぁ、物理防御も3だからあまり変わらない気もするけど。
「そして、この草原がファルト平野。スライムくらいしかいない国内有数の平和な場所なんだって。私たちはよくピクニックに行ったりするけど、他の街では考えられないことだそうよ」
そっちに生まれたかったぁ!なんで魔法系のモンスターが跋扈する森に生を受けたんだ俺は。神のいたずらか?そうだな。神のいたずらだ。とっても悪質ないたずらだ。やっぱあの神殴る。
「この川はイーヤゼラ川。食用の川魚がとれるの。街からも近いから、たくさんの釣り人で賑わってるって聞いたことがあるわ」
もうその川の近くに住みたい。住むか。てかこの屋敷で飼ってくれないかな?無理か。モンスターだしな。
「ありがとうございました。では、失礼します」
「もう行ってしまうの?ここに居てもいいのよ?」
「いえ、それは…」
ガチャ。
ドアが開く音がする。
箒を持った侍女がいた。
「昼食ができ…ギャアアアア!!」
バチン!箒で叩かれた。
2000文字ですね。本当は3000いきたかった。作者としては1話3000文字が目安なんですよね。
果たして3000を越える日は来るのか。いや来るでしょうけど、かなり先のことでしょうね。
やっべ今プレビュー見て気づいた。
3点リーダー(…←これね)真ん中表記なってる。えぇ。下表記だと思ってた。まじかぁ…これはショック(?)