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第一話 異世界に転移しました

 不定期ですみません……。とにかく、お読みください!




 拝啓、皆様。

 春風が心地よく吹き抜ける季節になりました。 桜の花が満開に咲く誇り、新たな活力があふれる時期です。 この美しい季節に、心からのお慶びをお待ちしております。 皆様にとって素晴らしい春の日々となりますように。


追伸:そして、誰かここがどこか教えてください。






「……あぁ〜、ここどこだよ……」


 そう、俺は異世界で絶賛迷子中だった。


「フゥ〜。落ち着け、落ち着け……今はまだ理解が追いついていないだけだ……フゥ〜」


 さっきからずっとこんなことをやっている。

 トラックに轢かれて、死んだと思っいたら眩い光とともにこの場所に来ていた。



 俺が今立っている場所は小さな商店街のような通りの上で、通りに沿って様々な店が並んでいる。もちろんコンビニのようなものやドラッグストアのようなものもある。


 また、どうやら言葉も地球と変わらないみたいだ。そこかしこにある旗には「○○%OFF!」とあるし、恐らくだが英語含めた海外の言語も地球と変わらないだろう。


 異世界に飛ばされた場合、一番重要なのは言語だからな。不安だったが大丈夫そうで安心した。


 とはいえ、自分の今の状況を知らなくては。

 俺は今迷子で、位置確認をしたあと庁舎とか交番に行って事情を説明しよう。で、受け入れ先の施設を見つけてもらう。まだパニクっている可能性があるから、今はこれしか考えられない。


 よし。聞き込みするか。


「あの〜ちょっと道を聞きたいんですけど、時間頂けますか?」

「いや、あの普通に無理です」

「え?あ、待って!」


道を歩いていた女性に声を掛けただけなのに間に入る余地なく引き気味に断られたんだが。しかも、断った後に少し小走りで逃げてったし。


 ここがどこか、そして交番(庁舎)はどこか聞こうとしただけなのに。


「一般の人に聞いたのが悪かったのか……?」


 そうだったら、じゃあ誰に聞くんだよって話である。我ながら、まだパニックに陥ってるのかもしれない。

 まあ気のせいだろうと気を取り直し、年代を変えながら聞いてみたのだが……結果は全部同じような反応だった。


 悲し。(´;ω;`)


 ヤケクソで道脇に座り込んでいる金髪のギャルっぽい女性に声をかけると、


「死ね」


と言われ、顔面に綺麗なストレートパンチを喰らった。反射で思わず鼻を抑えると鼻血が出ていた。痛え。


 これなら逃げてもらった方が良かったかも。


「なんでここに男がいンだよ」


と言ってまた殴りかかってきたので避けながらある疑問を投げかける。


「"なんでここに男が"って?どういう意味ですか?何か不都合でもあるんですか?」

「そんなの決まってンだろ、ここに男がいていい場所じゃねぇんだよ」


……?ますます謎が深まるな。だってここには俺以外にも男が……ってアレ?


 通りにも男性は一人も見当たらない。それどころか道行く女性達はこちらを見てヒソヒソ話しながら歩き去っていく。

見た感じ、いい内容では無さそうだ。


「あの、もしかしてこの辺りには男性は居ないんですか?」

「あ?そんなのっ、あたり、まえ、だろっ!!このあたりは男は一歩でも立ち入っちゃダメっ、なんだっ、よ!……はァ…クソ、男のくせにすばしっこいな」


そりゃ剣道やってましたから。素人の動きくらいは見えますとも。


てか、まさかだけど……ここは女尊男卑の世界か(多分人口比も女性が多い)?てことはこの世界では、○○が女子同士で……?


「この世界で男と結婚することはあるんですか?」

「数十年前にっ、はあったっ、らしいけどっ、最近は聞いたことないっ!!」

「てことは、女性同士……で?」

「フー。……なんだお前、気持ち悪いな、何ニヤけてんだよ。ああそうだよそれが世界の常識だな。大抵の女は男を嫌ってるしな」


 金髪ギャルは殴り掛かるのをやめて素直に答えてくれた。


 よしっ!よしっ!


「何ガッツポーズしてンだ?」

「……何も」

「フンっ。やっぱ男ってのは理解できない生き物だな。そろそろ持ち合わせがあるから帰るわ。お前もさっさと警察に逮捕されろ」

「デート頑張ってください」

「ば、バカじゃねぇの。男は一生黙ってりゃいいんだよ!」


と言って走り去ってしまった。他人にはツンで、親しい人にはデレのタイプか。いい個性ですね(˙꒳˙* )。


てか、道聞き忘れた。








唯一俺の質問に答えてくれた金髪ギャルの女性以外、まともに話してくれる女性はいなかった。(金髪ギャルの人もまともに話してはいないかもだが)


 ので、俺はもう聞き込みは諦めて、そこら辺を歩き回って、とにかく高い場所に行くことにした。交番は見当たらないし、しょうがなかった。


 とは言っても、この通りを歩くと行き交う人々の注目を集めてしまうのが目に見えているので、裏の狭い路地などをあることにした。




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