コスモスを散らすのは
「第5回下野紘・巽悠衣子の小説家になろうラジオ大賞」への応募作品です。
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コスモス畑にあなたが
足を踏み入れると
可憐に咲く花達はみんな
あなたにしなだれ掛かる
打ち寄せるコスモスの花の波をかき分け
やって来るあなたを
私は控えめに花びらを振って手招きする
「ここに居たんだね」
そう言って
私の花びらを愛でるあなたの指が恥ずかしくって
身をよじったら
プツン!ってちぎれて
私のめしべはむき出しになった
。。。。。。。。。。。
「晴美~!!お風呂入っちゃいなさい!!」
ママの能天気な声で名前を呼ばれて、私は大きくため息をついた。
「ああ私って!!
なんでこんな名前なんだろう?!」
「どこかのマンガのヒロインみたく『笑來瑠』なんて名前でなくてもいいけど……もう少し考えてくれても良くない??!!」
次から次へと呪詛の言葉が沸き起こって、目の前の詩の続きが書けなくなってしまう……
「これ以上邪魔されたらたまんないっ!」とクローゼットからバスタオルと着替えを出した。
うん!
考えてみれば
お風呂も大事だよね!
矜持を保つ為には心だけでは無く、この身も清めなきゃいけない!!
他のコスモス達は花の色や茎の細さばかりに気が行って……実は花弁の裏が汚れていたり茎がグンニャリ曲がっていたりするのだ。
だから私は体を丁寧に洗い清めてストレッチし、いつも伸びやかで美しい姿勢でいる。
髪だってポニテが毛先まで綺麗に揺れるよう、念入りにトリートメントしている。
コスモスの波がどんなにカレの足元に纏わりついて
行く手を阻もうとしても
こちらを目指すカレの眼は離れることなく
ついには私に辿り着く。
そうしたらカレは
私を特別な親しみを込めて
「HARU!」と呼び
私は返事の代わりに
カレを抱きしめてあげるんだ。
コスモスの……
微かだけど優しい香りが
カレに分かるようにね♡
今日のしろかえでは、(身はとても無理ですが)心はJCになり切って書きました。
って書いたら……
期末試験の早帰りで“おうちdeランチ”していた黄緑ちゃんから
「どこがっ??!!(゜Д゜;)」って突っ込まれました!!"(-""-)"
ハイハイ! どーせ私は汚れ切って“エロい”ですよ!!!!(:_;)