表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
85/94

78. ラコン

アリスは朝になっても帰ってこない二人を心配していた。位置情報を確認すると二人はそれぞれ別の場所にいて


「レナ、お・き・ろ」


レナの頭に強い衝撃が加わる。ガムホールで寝落ちしてしまったようでずっとテーブルに突っ伏していた


「ふぇえ!お姉ちゃん?もう痛いよお~」


「なにやってんの」


レナを起こすため思いっきり頭を叩いたのはマリだ。何が起きたかイマイチ分かっていないレナは周りをキョロキョロする


「え、そういえばスグちゃんは?」


「誘拐された」


「誘拐?」


「早く事務所に戻るよ。アリス様が待ってる」


レナはやっと自身の状況を理解し急いで事務所へと向かった



その頃スグルは地下牢に閉じ込められていた。金属の手錠がつけられ鍵がなければ開かない仕組みとなっている


「いったい何が目的だ。確か名前はラ・・ラケン?ラカン?ラキン?」


「ラコンだ。名前ぐらい覚えろ」


狸男は苛立ちをあらわにする


「あーそうだった」


俺を誘拐したってことは先日のことを強引に通したいのだろう。どれだけみかじめ料が欲しいのやら。バカバカしい


「ってことはここが組織のアジトか」


「さあな、貴様に教える義理はない」


「まあいいよ。俺が人質ってことはもう要求したのか?」


「なんだ貴様、さっきから余裕ぶりやがって。今から行くところだ」


ラコンは怒りながらも護衛のバスターを連れアリスたちのところに向かった


「理不尽な。また牢屋だよ」


一度イビルスで軟禁されたことがありこんな短期間に二度目牢屋は辛い。何と言っても犯罪など悪いことは一切していないのだ


硬いコンクリート上ですることもなく仰向けになって助けを待つ。今までに恐ろしい修羅場をくぐってきただけあって肝が据わっているのだろうか。危機感が全くない


「兄としては情けないけどアリスなら上手くやってくれるだろうな・・・」


鼻歌でも歌いながら気長に待つことにした





「アリス様、申し訳ございません」


レナはアリスに深々と謝罪する


「いいよ、その代わり今度私も飲みに誘ってね」


「もちろんです」


意外とアリスはあっさり謝罪を受け入れた。しかし、これではレナのためにならないと姉であるマリは納得がいっていないようだ


「まあ向こうも人質を取っただけだろうし。マリちゃんからレナちゃんに罰を与えといてね」


「承知しました」


さて、そろそろ来る頃かな。お兄ちゃんを誘拐してこの世に存在できると思っているのだろうか


この時すでにラクーンドッグの壊滅が決定したようなものだった



「失礼します。例の御客様です」


ガチャとドアの開く音ともに従業員がラコンたちを連れてきた。ラコンは貴金属を身に着けチャラチャラしている


「よお、久しぶりだな。フランツの件はどうも」


「ん?なんのことかな~」


アリスとラコンの視線がぶつかり合いバチバチしている


「まあいい。みかじめ料。今までの分を合わせて一億メリス持ってこい。さもないとお前らと一緒にいた男を殺す」


男とはお兄ちゃんのことだろう。絶対にそんなことはさせない


「だったら────」


「お待ちくださいアリス様。これは社長としてのあたしの仕事です」


アリスの発言を制止するようマリが話し始める


「いつまでにその一億メリスを渡せばいい?」


「今、この場でだ」


マリの質問にラコンは即答する。相手の困った顔を見ようと思ったラコンだがマリは突然笑いだす


「なにが面白い」


「いや、この場で二人を殺しちゃえばいいのかなって」


殺気の籠った言葉にラコンは震えあがる


「でも、貴方もそんなに馬鹿じゃないだろうから手を打ってきたんでしょ」


マリはラコンに問い詰める。だがラコンは必死に何も考えていないような態度を取る


「貴方の隣にいる男の人、バスターでしょ。あたしがもといた業界では有名人だからな」


ラコンの隣に立っているバスターという男を指さした


「同業者?貴様は元殺し屋なのか」


「ああ」


バスターという男は重たい口を開いて質問する


「ああ、それと降参だよ。一億メリスは今から持ってくる」


「え?ふ、やっと観念したか」


突然の敗北宣言にラコンは驚く。だがバスターの力を知っていれば人質というのがいかに重要か分かったようだ


「どうしてお姉ちゃん。相手が強いかもしれないけど私たちなら絶対殺せるよう」


「もちろん、殺せるよ」


マリは一億メリス分の小切手を作り始める


「じゃあなんで」


「そこのバスターって男のスキルは鏡像魔神(ドッペルゲンガー)おそらくこちらの動きに応じていつでもスグルを殺せるだろう」


目の前にいるバスターはおそらく本物ではない。おそらく本物はスグルの近くにいるはずだ


「よくわかったな・・・お前たちは俺様に逆らえないのだ」


はははとラコンは勝ち誇ったかのように笑いだす


「さあ一億メリス分の小切手だ。スグルを返してもらおうか」


「ああ受け取ったよ。じゃあ次は・・・脱いでもらおうかな」


ラコンはこの優位な状況に味を占めさらなる要求を出す。バスターはそれに興味がないのか無表情で固まっている


「「「きもっ」」」


女子三人は思いもよらない気持ちの悪い要求に身震いしている


「さあ早く。人質がどうなってもいいのか」


調子に乗ったラコンは性欲まで調子に乗ってしまったようだ



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ