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74. 宴会

魔王ロキの突然の襲来もあったが特に支障もなく宴会は終わりを迎える。元居た世界での料理など久々な食べ物ばかりで懐かしさを感じた。宴会というだけありお酒も盛大に振舞われたということで・・・


「アリスも飲みたいよお」


「未成年だし、アリスは前科持ちだから駄目だ」



アリスは一生懸命ワインボトルに手を伸ばすが絶対に届かないような場所まで持ち上げる。必死の抵抗もむなしくアリスは自家製のコーラをマイドリンクにした


「なあ、最近気になったんだけどこれって自給自足なのか?」


宴会は楽しいがどう考えても家庭菜園だけで作れる料理ではない。それに、家具や装飾品などアリスの力だけで作れるものだろうか


「お金使ってるよ。さすがにこんな盛大なことはできないよ」


「え?」


「ん?」


「いや、どこからお金が出てくるんだい」


以前冒険者として稼いだことはあった。しかしそのお金が今もまだあるとは考えにくい


「実はその・・起業してて」


「き・・きぎょう?商売ってことか?」


「うん」


少し驚いたがアリス元の世界でもクラウドファンディングで起業して大儲けしていた。この展開は二回目だからまだ少し耐性がある


「マリちゃん、ちょっと来て」


「はい、アリス様」


マリは膝を地につけ忍者のような姿勢でアリスの前に登場する。年上の女性が小さな少女に従っている構図は何とも不自然だ


「前にも言ったけど、今日からニーホンはマリちゃんにあげるよ」


「ありがとうございます」


「では今日から正式に社長ということでよろしくっ!」


目の前で軽めの任命式が行われている。俺の知らないところでありえないスピードで物事が進んでいる。はたして俺とアリスは同じ時間の中で生きているのか疑わしいレベルである


「アリス、具体的に何をやってる会社なんだ?」


「いろいろだけど詳しいことはまた明日ね」


ということで明日の朝からノルン共和国にある商業都市に行くことになった





宴会も終わり皆はそれぞれ部屋へと戻っていく。しかし、一人を除いては・・・



「まだ飲んでるのかルミナ」


ワイングラスを片手に吹き抜けた庭で優雅にお酒を嗜んでいる。持っているのはただの赤ワインではなく魔物の血が混ざったワインのようだ


「スグルこそ、まだまだいけそうじゃない」


「明日は朝早いし、俺はこのくらいにしとく。それに俺はそのお酒は飲めない」


目の前のグラスに例のワインを注がれそうになる。さすがに魔物の血が入ったワインは飲みたくない


「あっそう、美味しいのに・・・」


普段はアリスと同い年の幼い少女に見えるがお酒を片手に月日に照らされる彼女は少し大人びていた


「なあ、アリスの計画のこと、どこまで知ってたんだ?」


イビルスから帰ってきてアリスからたくさんのとんでもないことを聞いた。二つの国を戦わせたり、起業したり、新国家を建国したり・・・すべて終わってから聞かされた


「私もスグルと一緒。後になってアリスのしたかったことが分かったけど、それまで全く分からなかった」


アリスは何でも一人でやろうとする癖がある。維持を張ったらなかなか頼ってくれない。もしかしたらと思ったがやはり俺と同じようにアリスは危険なことからルミナも遠ざけようとしているのだろう


「でも別に嫌じゃないの」


「ああ、俺もそう思ってる」


アリスの思考にはどう頑張っても追いつくことはできない。でもアリスはアリスで楽しくやっているし俺がとやかく言うことでもない


「アリスは凄すぎる。だから頼ってほしいとかじゃなくて頼られるような存在になりたいな」


ルミナはグラスに入った残りを飲み干し部屋へと帰っていった


「頼られる存在か・・・」


その言葉だけが自分の心に強く響いた



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