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閑話 過去


人間と魔族、世界は2つに分断されている。アリスとスグルがこの世界に来る100年前、人間と魔族の間に境界線はなかった。なぜなら人間の代表的な存在である勇者と魔族の代表的存在である魔王の仲が良かったためである


これはその2人の仲良しな人間と魔族の話


この日は2人にとって最後の日。土砂降りの雨の中、力尽きて途中で倒れた少女を2人は介抱していた


「ノア、これでよかったんだよね・・・」


「ああ、ライラ」


ライラと呼ばれた女性は目の前で倒れている少女に治癒の魔法をかけた。体中にある少女の痣は徐々に消え始める


ライラはこの世界の魔王であり、ノアはこの世界の勇者である


「俺たちは罪を償わなければならない」


薄暗い雲を見つめてノアは自身の甘さを痛感する。疑心暗鬼となった世界に絶望していた


そして、いよいよ少女は目を覚ます。しかし少女の視力は失われており、手探りにあたりを把握しようとしたが状況が掴めない


「ここは・・・」


少女の視界には暗闇が広がる。自分はいったい何者なのかさら分からなくなってしまった


「もう大丈夫だよ、ほら」


そう言ってライラは少女を抱きしめる。少女にとってはそれが初めてのぬくもりだった。もっと早く見つけてあげていたらもっと違う未来があったのかもしれない


「失礼します。ライラ様、多くの者たちが・・・」


ライラに仕えているレトという男は事態が急であることを知らせるため参上したようだ


「分かってるわレト・・・」


少女の命を狙った多くの者たちが武器を持ち襲いに来たのだ


「俺が抑えます、今のうちに何とかしてください」


「ダメです。私は許しません」


レトは時間を稼ぐため敵を皆殺しにしようとする。しかし主人であるライラに止められてしまいどうすることもできない


とうとう少女を殺しに多くの者たちが来た。それは人間、魔族を問わず様々だ


「パンドラを見つけたぞ。殺せー!」


声高に多くの者が活気盛んに襲いかかろうとする


「あれは・・勇者様と魔王様!」


集まった多くの者たちは勇者と魔王が協力して少女を捉えたのだと勘違いしているようだ


「早く殺してください」


「そいつはこの世界の厄災です」


少女はその言葉を聞いて怯える。しかし、周りの物は容赦しないぞというような気迫で武器を向けている


「なぜですか。勇者様、少女を早く殺してください」


今にも襲いかかりそうな様子だ。しかし2人は少女を庇う


「殺すことはできない・・・」


勇者であるノア・ミリアルから告げられた言葉に皆、困惑し始める


「この先に進むことは魔王アイラ様の一番の戦士であるレト・アウロワが許さない」


レトは腰に掛けた剣を抜いた


この言葉に多くの集まった者たちは激怒した。今庇われている少女によって大切な者を失った。だからこそ引くことができない、そんな復讐の渦に吞み込まれていた


「ねぇ・・・」


少女は何か思い立ったかのようにアイラから離れる。そして笑い始める


この理不尽な世界に向けて


──不可計の悪魔(アモン)──  


突然、少女を中心に大きな核爆発が起きる。国が一つなくなるほどの威力だ




「ん・・・」


男は目を覚ます。昔の夢を見て


「もう俺だけしかいないのか・・・」


レトは近くの窓から朝の光を浴びる。自分にとって眩しかった存在である初代魔王はもういない。レトは初代魔王を支えるため人間をやめ魔人となった。その代償に年を取らない呪いがかけられる


魔人協会元第一席次のレト・アウロワは自身の目的のために動き出した。過去の真実を知っている以上この世界では異端者である


そして明くる日も情報を集めた。第二のパンドラの出現。それはレトにとって自身の敬愛した人が成し遂げられなかったこと成し遂げる機会でもあった


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