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54. 銀の翼

静かな室内ではカタカタとキーボードを叩く音が際立って聞こえる。スーパーコンピューターが設備されており、モニターにはある人物の健康状態が常に更新され続けている


「お兄ちゃんは今日も元気でなによりっと」


およそ一週間弱で完成されたセキュリティ兼お兄ちゃん観察室。後者は誰にも教えていないシークレットな機能である


「アリス、部屋入るよ」


「はーい」


見られてはいけない画面の切り替えとともにルミナが部屋に入る


「急に呼び出してどうしたの」


ルミナが不思議そうにアリスに尋ねる


「これ見て」


モニターに映ったのは武器を持った人間たちがカミヤへ向けて行進している映像だ。しかし、その姿は王国兵士ではなく冒険者のようだ


「便利ね、この、かんしかめらって魔道具」


カミヤ国と無法地帯との境界線にカメラを何台も仕掛けている。主に魔獣の出現や他国の侵略をいち早く察知するためである


「それでアリス。ここからどうするの」


「たいしたことないから、アリス一人で殺ってくるよ」


「あっそう、なら私はレオとカレンのところに行って野菜の収穫を手伝ってくるよ」


カミヤ国では自給自足を目指して畑を耕している


「もうトマトの収穫時期だったね。今日はトマトパスタかな?」


「いいね、爺やに頼んでおこうかな」


二人とも甘酸っぱいトマトのことで頭がいっぱいのようだ


「じゃあまた後で」


それぞれ別々の方向へと外に出る



一方、地獄が待っていることなど知らず陽気に進む冒険者たち



「みんな、あと少しだぜ。無法地帯を抜ければ安全だ」


20人ほどの冒険者たちをまとめ上げて進むこの男こそがA級冒険者パーティー 銀の翼のリーダー ダニエル・ソルトだ


「リーダー、こいつらと一緒に行ってもよかったんですかい」


こいつらとは、銀の翼以外の冒険者である


「構わない。なんなら全員丸ごと俺たち銀の翼に迎え入れようと思ってる」


「本気ですかい。まあリーダーが言うなら」


銀の翼はリーダーのダニエル・ソルトと部下的な存在のマルコス・ラボだ。枯れた木々を踏み越えてアリス達のいる方向へと進む


「マルコス、俺にもしものことがあったらこいつらまとめて逃げてくれ」


「なに縁起の悪い事言ってんすか」


ダニエルの顔がいつになく真剣である。こういう時は大抵やばい事を察知した時だ


「本気みたいですね。でも俺は戦いますよ」


「ああ、分かったよ」


いよいよ、旧吸血鬼の女王の支配領域へと足を踏み入れた。不気味なほど魔物の気配は皆無であり殺風景な森林が広がっている


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