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32. ナバルデウス

「では、参りましょう」


戦いの準備を終えたスグル達は戦場へと向かう


師匠がいるから少しは安心しているけどそれでも不安だ。この世界は考えられない力を持つものだっている。油断は禁物だ


「兄貴、頑張りましょう」


「そうだな」


どんな敵が来るか分からない。でもここで負けることはアリスの身の危険にもつながる。だから絶対に負けられない


「来ましたね。スグル様、レオ様。準備はよろしいですか」


軍を率いているのはどうやらスグルの知っている大男だった


あれは、デカブツ。この指揮を執っているのはアイツか


「「はい」」


今は体調万全だ。リベンジマッチと行こうぜ


前回は多くの連戦により疲れ本調子で戦うことができなかった


「貴様、なぜここにいる。まあいい。今度こそは処刑してやる」


「ああ、やってみろ。デカブツ」


相変わらず大斧での戦闘のようだ


対する俺は短剣で―


「なんだと、私の大斧をそんなもので捌けるとは」


敵の振りかざした斧の方向を上手くそらす


よし特訓の成果だ。師匠に、


──力の勝負で勝てないなら相手の力を最大限別の方向にそらす──


と教わった。実践でやることができたのは大きな成果だ


「仕方がない。最初から全力でいく」


──念動操作──



「まじかよ」


斧を手放し手操り、拳と斧の同時攻撃だ


くそっ、見切れない・・・


「スグル様、もっとカラダ全体を使って感じてください」


師匠は少し離れたところで敵を圧倒しながらスグルに向けて指示をする


ああ、そうだったな。まだできたことないけどやるしかない


「ぐはっ」


しかし完璧にかわすことはできない


クソ、やっぱり難しい。デカブツが目の前に、大斧が背後にある。見えない・・・


「ふ、とどめだ」


あれ、なんか感じる。風、音、におい、殺気。想像のようだが相手の軌道が感じる・・・


「なっ、よけただと・・・」


「あれっ、これか・・・」


なんか分かったぞ。目を使いすぎてたのか


「ほら、かかってこいデカブツ」


スグルは中指を立て挑発する


「舐めるな」


ほいっ、それっ、こっち、はいっ・・・あれ、体が軽い


敵の殺気を体で感じ取り身軽に攻撃をかわす


「同じ人間だし、引いてくれるなら殺すつもりもないけど・・ここは退散してくれないかな」


「我が国の反逆者を許すわけがなかろう」


だよね。分かり合えると思った俺が馬鹿だった


「デカブツ、お前の負けだよ」


「なっ」


首元に短剣を突き付けた


「じゃあ、ばいばい」


「クソっ」




だがスグルはその時ふと考えた



この人を殺したら俺はこの世界にきて何人殺したことになるのだろうか・・・今、目の前にいるデカブツを殺すのは妹を守るためなのか


今までことを後悔してる訳じゃない


俺は今、コイツの首をいつでも搔き切れる。なのに・・・


「なぜ、切らない」


俺が知りたい。こいつは敵だ。でも俺はこのまま、敵を殺していくことがアリスの幸せになるだろうか。今まで、アリスを守るために、アリスの敵を容赦なく殺してきた。それは元の世界でも同じだ・・・


「情けはいらない。私の負けだ」


元の世界で人を殺せたのは、アリスを利用しようとしていた人間たちだからだ。でも、アリスを利用する人間は居ない。普通に生活できた筈じゃないか


スグルは迷ってしまった。人間を殺めることに。大儀を求めた


「俺は間違っていたのかもしれない・・本当は―」


パンっ


「えっ」


スグルの迷いをかき消すかのように銃声が鳴り響く


目の前にいたナバルは倒れていく。スグルの目にはそれがスロービデオであるかのように映った


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