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29. ばれい大会

「いつまで寝てるの。起きて、お兄ちゃん」


「ん~」


なんだ、もう朝か、ここ一週間、リフォームのための労働と師匠との特訓疲れで限界だ


「早く起きて、みんなが待ってるよ」


あと少しだけ・・・


「お兄ちゃんが昨日、みんなで息抜きにピクニックに行こうって言ってたじゃん」


「そうだったあああああああ」


自分が犯した罪をようやく認識した


なにやってんだ俺、疲れすぎてて記憶が飛んでる


「アリス、ごめん。みんなにすぐに行くって伝えて」


「はーい」


やばいやばいやばい・・急いで支度しないと


「ごめん、みんなお待たせ」


あれ、みんな怒ってると思ったのになぜか気まずそうな顔をしている


スグルを待つみんなの顔は申し訳なさそうな、そんな表情だ


「スグル、私も昔、同じことをしてしまったから気持ちは分かるわ」


どゆこと?


「兄貴、あれは不可抗力っすよね」


ええ、なぜか励まされてる。みんな寝坊の常習犯なのか


「アリス、みんなになんて伝えたの」


「お兄ちゃんがオネショして遅れるって」


うおおおい


「なにしてくれとんじゃ」


してないのに恥ずかしくて死にそう


「じゃあ、みんな出発」


朝からとんだとばっちりだ


俺たちは目的地まで歩いた。少し離れたところにある被害の少なかった地域だ


「兄貴、今日は何をするんですか」


「みんなで体を動かす遊びをしようか」


アリスに頼んでつくってもらったバレーボールがある。今日はなんと久しぶりのバレーができるのだ


「アリスさん、私は今日、何をすればいいでしょうか」


「アリスの観察をよくしておきなさい、その行為がカレンの成長にきっとつながるよ」


「はいっ」


そうそう、カレンはアリスをとても尊敬していて多くのことを学んでいるようだ。一方、アリスはそんなカレンを面白いからとからかっているようにしか見えない。


「カレンは偉いな、ノートにしっかりメモまで取ってるなんて」


「私はアリスさんのような素晴らしい女性になりたいの」


カレン、アリスみたいな小悪魔にはなっちゃだめだ。


「ルミナ、カレンがアリスのこと素晴らしい女性だってえ」


おいおい、なに喧嘩吹っ掛けてるんだよ


「なに、私に喧嘩売ってんの、カレン、私も素晴らしいわよね」


「・・・」


「はい、お嬢様は素晴らしいです」


「あんたに聞いてないわよ」


ルミナ、ナイスツッコミ。そしてなにより師匠が一番面白い


「おっ、そろそろ着くぞ」


話しているとあっという間に目的地へと到着した。


「おお、草木が生い茂ってるな」


本来ならこの国はここのような綺麗な場所だったのだろう


「それじゃあみんなでバレーするぞ」


「ばれい、ってなんだ」


「いい質問だなルミナ、バレーってのはだ―」


一通りの説明が終わったのでチームに分かれて試合をすることにした。


ルミナ、アリス、カレンの女性チーム 対 俺、レオ、師匠の男性チーム


「しゃあ、いくぜ」


まずはサーブ、ここはお手本として・・


「うらああ」


これは決まったな


スグルの打ったサーブは勢いに乗って後ろのラインギリギリに落ちそうだ


「よいしょ」



「アリス、あとは任せた」


「ナイストスだよ、ルミナ」


ここは俺が止め・・


ビュんっ


「やったあ」


「やったね、アリス」


「アリスさん、ナイスです」


え、ボールが見えないんですが


アリスの打ったサーブは消える魔球のようだった


「わたくしもそろそろ本気を出さなくては」


師匠がガチになってる


「では、今度はわたくしが」


ビュんっ


ええええ


「くそっ、取れなかった」


「ルミナどんまい、次だよ」


いつの間にかこのバレーの試合はアリス、ルミナ 対 師匠になっていた


「バレーの試合で常にボールが見えないことなんてあってたまるかよ」


この世界では怪物にバレーはさせてはいけないことを思い知らされた


「兄貴、今日は楽しかったです」


「そうか、ならよかった」


おい、俺たちはサーブしかしてなかったぞ


「俺だけじゃなくて、カレンとの時間も大切にしてやれよ」


「はいっす」


それでもピクニックは楽しかったな。あんまり疲れは取れなかったけど、この一週間を癒す良い息抜きだった

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