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02. 冒険者になりたい

アリスと朝から喧嘩をしてしまった


「アリスは冒険者になりたいの!」


「絶対にダメだ。二人一緒にこの店で働かせてもらうぞ」


スグルはアリスの安全を第一に考えたため地道に働くことを望んだ。一方のアリスは危険はあるが、大きな冒険がしたいと願った


「絶対冒険者やるんだからっ」


これだけは譲れない。兄としてアリスを危険なところに行かせるわけにはいかない


「お前さんたち、とりあえずこれで決めてみないかね」


昨日からお世話になっているこの雑貨屋の店長、ミゲルさんがある提案をした


「これは自身の魔力量を色で表す魔法の紙だ、白から黒へと魔力量によって濃くなっていく、魔力量=実力と言っても過言じゃないからねえ」


ミゲルという男は魔法の紙をスグルとアリスに渡した


よくやったミゲルさん、これで諦めさせられる。どうせそんなない―


「ねぇ、この魔法の紙燃えちゃったんだけど。おじさんこれ不良品だよー」


アリスの手にした紙は突然燃えて灰になった


「は・・初めてみた・・・」


ミゲルさんのひきつった顔を見て、俺はやってしまったと察した。なんでその思考に至ってしまったのか自分を殴りたくなる。


「へー、この世界でも規格外ですか・・・」


ミゲルさんは俺の隣でアリスに君はこの国でも屈指の冒険者になれるよ、と熱弁している。アリスも嬉しさのあまり飛び跳ねている。ミゲルさんの助け舟は俺にじゃないのかよ。と膝から崩れてしまった


「ミゲルさん、俺のやつ色変わんないんだけど」


スグルは手にした魔法の紙をずっと見つめている


「兄ちゃん、あんた魔力ないよ。」


え、俺、アリスのお兄ちゃんなんですけど・・・


兄としての威厳を無くしたスグルは絶望のあまり膝をついてしまう


この世界でもアリスに勝てないのか


「お兄ちゃんはアリスが守るからね」


今の一言はお兄ちゃん人生史上最大の屈辱。この世界でも妹に負けてしまうのか兄よ


傷口に塩を塗られたスグルは魔力のない人の方が多いのだとミゲルに慰められてしまった


この流れでミゲルさんに雇ってもらうのは厳しいか


「冒険者になるか」


「うんっ!」


アリスは今までやりたいことを自由にできなかった。だからこそ自由に生きれるように俺が支えていかないとな。


「お兄ちゃん、目指すは世界最強だよ」


「あたりまえだろ」


そう言って俺はアリスと拳をかわした


「待て、勢いで言ったけど俺、魔力ないんですけど・・・」


なに言ってるの、戦闘技術を学んでたんだから大丈夫に決まってるよ」


確かに元の世界でアリスを守るためにすべての格闘技術を習得した。だけどこの世界でも通用するのかはまだ分からない


「ミゲルさん今日まで親切丁寧にしていただき本当にありがとうございました」


ミゲルさんにはとてもお世話になった。


「アリス、スグル頑張ってな、特にアリス、奴らには気を付けてな」


「はーい」


アリスはミゲルさんにいっぱいアドバイスをもらったのだろう。ここはアリスに任せようかな。こうして俺たちは冒険者登録に向かった

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