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18. あと少し

敵を倒したことを理解するとスグルは少し冷静になった


テスターにギリギリで勝てた。だけど、今、冷静に考えるとなぜ物理攻撃が効いたのか不思議だ。考えても分からない・・・


「兄貴、大丈夫ですか」


「ああ、妹を取り返すぞ」


少し出血量が気になるが先に進まなければならない


「レオ、俺はもうほとんど戦力にならない。戦闘はレオが中心で頼む」


「了解いっす」


あと少しだ、あと少しだから意識が持っててくれ




こうして思いもよらない一報が第三王子のマルクスに入る


「失礼します!たった今、テスター隊長の死亡が確認されました。レオと謎の男がこちらに向かっています。」


「テスターがやられただと・・あまりこの件を知られたくなかったが仕方がない剣聖のアリウスを連れてこい」


王国内最強、勇者の次に強い剣聖なら何とかなるだろう


「マルクス様、残念ながらたった今、アリウス様は国王コロニアス陛下の警護についており、戦闘中とのことです」


「なっ」


他にも敵が侵入しているのか・・同一犯なのか、いや、その前に―


「だったら騎士団長を呼べ、私が襲われていると伝えてこい」


「はっ」


さて、時間稼ぎにこの娘を人質にしようか


「マルクス様、兄は、レオにいはこちらに来ているのですか」


レオの妹であるカレンは兄が無事か心配している


「ああ、そうだとも。このままでは殺さないとな」


「待ってください、兄だけは助けてください」


そうだ、このまま脅してコイツの不死鳥を奪ってやる


「カレンよ、兄を救う方法がある。お前の持っているスキル、不死鳥を私にくれないか」


これならスキルを渡さざるを得ないだろう


「スキルを貰って何をするつもりですか」


「カレン、お前のそのスキルは人間を不老不死にさせる、こんな感じになあっ」


部下に借りた剣でカレンを切りつける


気持ち悪い・・コイツをどんだけ切り刻んでも、すぐに治る。化け物だ


「おおっ、そろそろ来たか」


兵士が次々とこの大広間に吹っ飛んでいる。テスターを倒しただけあるな


スグルとレオはとうとう目的の場所のたどり着く


「お前が、マルクスとかいうやつか」


「そなた、この私が第三王子のマr」


ビュンっ


なっ、ナイフ?


「ちっ、外したか。レオ、コイツの言葉に耳を貸すな。お前は妹を救ってこい」


「了解っす兄貴」


くそっ


「止まれ、コイツが―」


パンっ


「あ―」


足が、あしがああああああああ

 

マルクスはカレンを人質に脅そうとするが、言葉を発しきる前にスグルは敵を容赦なく殺そうと試みる


「レオにい、助けて」


「遅くなってごめん。カレン逃げるよ」


血が・・いやだいやだいやだいやだ


「第三王子様、チェックメイトみたいだぜ」


くるなああ、くそっ・・


「レオにい、怖かったよ」


「カレン、この傷は一体どういうことだ」


多く傷つけられスキル──不死鳥──では治るのに時間のかかる程度だった


はは、それはな―


「俺様が切り刻んでやったんだよ、ああ、気持ちよかった。不死鳥はなんて素晴らしいんだあ」


その言葉を聞いたと同時にスグルはマルクスを殺すのをやめた


「レオ、これでコイツのこと切り刻んでいいぞ。俺が抑えてるから。すぐには殺さずに、丁寧にな」


マルクスはスグルによって羽交い絞めにされる


ちょっ・・ちょっと待ってくれ、俺は王族だぞ・・やめ、やめ―


「いやあああああ」


短剣がマルクスの体を赤く染める


「レオ、もういっちょ」


やめてくれえ、誰か、誰か・・・


ブンっ


大斧?


「レオ伏せろっ」


屈強な男が大斧を投げる


「大変遅れて申し訳ございません。私、王国騎士団長のナバル・デウス、ただいま馳せ参じました」


よく来た、ナバル・・やってしまえ。


「いいとこなのに邪魔すんなよ、おっさん」


死にたくない。頼む、助けてくれ。次期国王になりたいのだ

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