第63話 ゲームセンター②
卓球のテーブルも、10台くらいおいた。
ゲームセンターの店員さんも募集しないといけないな…。
「じゃあ、かぐや、ひじりさんとやってみるから、見てて。」
「はい。わかりました。」
サーブ。
カコン、カコン、スマッシュ!を打たれてしまった。
「わー。ひじり様、早い玉打ちました!」
「ふふん。すぐるくん、負けないよ。」
「ひじりさん、卓球も上手いんですね。」
結局、負けてしまった。
「かぐやもやるー。」
「ワン!」
ムーンがかぐやにボールを取ってあげた。
よーし、こい!
スカッ!
「あれ?」
「ワォン。」
かぐやには、まだ少し難しいかな。
カコン、カコン、スカッ。
カコン、カコン、カコン、…。
なんとか、打ち合いができるようになった。
「卓球、面白いです。」
「ワンワン!」
ムーンも、ボールを追いかけて楽しそうだ。
「すぐるくん、あと、空いたスペースは、何を置くんだい?」
「まだ、思い浮かばないんですが、どうしましょうか。」
「じゃあ、思い付いたら、増やしていこうか。」
「そうですね。」
「あ、バスケットボールとか、フットサルとかはどうですか?」
「いいね。」
「じゃあ、作っちゃいますね。」
~シュン~
バスケットコートと、フットサル場ができた。
「この、ボールを、あのゴールに入れるんですか?」
「かぐや、そうだよ。やってみる?」
「はい。えい!」
スカッ。
「ボールも重いし、まだ難しいかな。」
「えへへ。悔しいです。」
フットサル場の方も、かぐやがキックしてコロコロゴールしていた。
ひじりさんは、ヘディングや、ポンポンと、ボールを自在に操っている。
ひじりさん、本当に、何でも出来るんだな。
ムーンも、サッカーボールを自在に操っている。
すごい!ムーンも上手なんだな!
帰りは、電車に乗って、赤い屋根の家に戻った。
「あ、そうだ。おやつ食べるかい?」
「たべるー!」
「ワン!」
「ひじりさん、何か作ったんですか?」
「プリン作ったんだ。」
ウインクしている。
「プリン作ったんですか?」
「わぁー!美味しそう!」
「プリンって、どうやって作るんですか?」
「プリンの作り方かい?
①まず、ボールに砂糖と牛乳、卵を入れてまぜる。
②ザルでこす。
③蒸す。冷す。
④で、砂糖と水をフライパンで茶色くなるまで加熱する。プリンにかける。
⑤よそって、食べる。かな。」
プリンを冷蔵庫から出して、よそいながら教えてくれた。
「ん~。ひじり様美味しいです。」
「本当だ!美味しい。」
「ワンワン!」
「それはよかった。」
俺たちは、プリンを堪能した。
そうこうしているうちに、そろそろ起きる時間が来てしまった。
「じゃあ、また来ますね。プリン美味しかったです。ごちそうさまでした。」
「すぐる、またね!」
「ワンワン!」
「すぐるくん、また。」
「ひじり様お代わりー!」
という声を聞きながら、朝を迎えた。
しばらく、ベッドの中でぼーっとしていた。
さて、起きようかな。
時計を見ると、6時だった。
ちょっとジョギングしようかな。
と、思うすぐるだった。




