第48話 約100人の転生者
その日の夜、今日は収穫楽しかったなと、自分の部屋のPC画面を見た。
何も写ってなかったが、黄金色の稲の田んぼを思い出した。
そんなことを思っていると、すーっと寝てしまった。
ツゥルルルル~
電話の音で、夢の世界に来たことを知らされた。
電話電話。
「はい!もしもし。」
「もしもし。医師のミシェルです。」
…ミシェルさんって言うのか。
「はい。すぐるです。どうされましたか?」
「いえ。まずは、素敵な診療所や自宅をありがとうございます。ご相談があってお電話しました。」
「はい。なんでしょう。」
「実は、薬を作りたくて、薬草を育てたいのです。リストを書いたのですが見てもらえないでしょうか。」
「はい。分かりました。ご自宅にうががいますか?」
「いえ、いま、家内と診療所の整理をしてまして、診療所に来てもらえないでしょうか。」
「はい。すぐに向かいます。」
~シュン~
俺は診療所の前まで飛んだ。
「えーっと、ミシェルさんだよな。こんにちわー!!すぐるです。ミシェルさんいらっしゃいますかー?」
「はーい。お入りください。」
中に入ると、さすが診療所というような消毒液のにおいがした。
まあ、俺が作ったんだから想像通りか。
「ご足労ありがとうございます。」
「ミシェルさん、こんにちわ。薬草畑のことですよね。畑はこの近くがいいですよね。」
「こちらがリストになります。」
~リスト~
・解熱剤草
・うがい薬草
・傷薬草
…。
「消毒液や、包帯などはあったのですが、薬が見当たらなくて。」
そうだ。薬まで手が回らなかったんだ。
「すみません。急ぎではないのですが、よろしくお願いします。」
「じゃあ、畑を作ったら、お知らせしますね。」
「よろしくお願いします。」
ひとまず、ミシェルさんと別れた。
このあたりでいいかな。
えい!
~ずどどどどー~
と畑ができた。
リストどおりに、ミシェルさんの欲しい薬草が生えますようにと念じた。
よし。これで様子を見てみよう。
ひとまず、赤い屋根のお家に戻るか。
~シュン~
ソファーにもたれ掛かり、一息ついた。
ツゥルルルル~
また電話の音だ。
「はい。もしもし。」
「三郎です。先ほどは稲の刈り込みありがとうございました。ほとんど終わらせて頂いてびっくりしました。何かすることないか電話してみました。」
「いえ。こちらこそ、道具などありがとうございました。友達もとても楽しんでました。そうしたら、お手数なんですが、ミシェルさんという方に、農作物など足りているか聞いてきてもらえないでしょうか。」
「ああ、それなら、昨日、ばったりお会いしまして。大丈夫だと思いますよ。お医者様ということで、とても心強いです。」
「そうですか。自己紹介が済んでるなら、話が早いです。皆で協力して、いい里にしていきましょう。」
「はい。もちろんです。」
そういって電話を切った。
しばらく、ソファーで、畑からの、そよそよした風を楽しみながら、かぐやの図鑑を読むことにした。
へ~。俺が知らないことも書いてあるなぁ。
なんてゆっくりしていた。
そうこうしているうちに、外に散歩しようかな、と思っていると。
「やぁ。すぐるくん、ひさしぶり。」
「こんにちわ。ひさしぶり?ですか?」
「いやー仕事がたまっちゃって片付けてきたんだよ。」
「そうなんですか。」
「それで、すぐるくん、今からなんだけど、100にんくらい転生者、連れてきてもいい?」
「え?はいわかりました。」
「ここだと狭いので、学校の体育館とかにしますか?」
「そうだね!すぐるくん。ナイスアイディアだよ。じゃあ、体育館に集合で。」
と言って、消えてしまった。
「三郎さんと、ミシェルさんにも手伝ってもらおうかな。顔見せも兼ねて。」
僕は、電話して、体育館に来てもらうように伝えた。




