第37話 神様会議
今日は神様会議。
かぐやは、着物のような、七五三みたいな可愛らしい格好に、うすもも色の羽衣をまとった。
ムーンも、いつもより輝いて見える。
御殿のようなお屋敷に着くと、大広間にはたくさんの神様が集っていた。
「おーい!かぐやっち!」
長い金髪を後ろで束ねた、着物姿のひじり様だった。
「ひじり様、こんにちは。」
「かぐやっち、正装も似合ってるね。」
「ひじり様も、格好いいですわ。」
「おーい!かぐや!元気にしてたか!?」
後ろを振り向くと、かぐやくらいの男の子だった。
「きみは、みことくんだっけ?」
「みこと!久しぶり!」
みことは、かぐやと同じくらいの時に神様になった。言わば同級生だ。
「こちらは、秋葉原の神様のひじり様。」
「初めまして。みことと言います。」
「初めまして。ひじりだ。」
ふたりは、にこやかに握手した。
「ひじり!久しぶり!」
「あ、かなえ?久しぶりだな!」
「うち、みことと仲良くしてるんや。な?」
「はい。かなえさんには、とても良くしてもらってます。」
「かぐやちゃんやろ?話聞いたで。水族館作ったんやって?わいも見てみたいわ。」
「かなえさん、初めまして。じゃあ、すぐるさんに聞いてみますね。」
「俺も行ってみたい!」
みことも興味あるようだ。
「あ、そろそろ、上皇神様がご挨拶されるぞ。」
「ほな、行くかいな。」
壇上には、上皇様がいらっしゃった。
「神の皆!元気にしておるか?久しぶりに会ったものも多いと思う。今日は日頃の感謝をしあい、より良い世界を創っていこうではないか。」
「宇宙ができて、星も安定してきたが、生まれるもの、亡くなるものも多い。」
「この宇宙も膨張に限界があるじゃけぇ。もう1つ宇宙を作ろうかと言う話も出ておる。」
「より良い世界を作ること、すなわち幸せが増えるとゆうことじゃ。」
「皆、こういった機会に是非、親睦を深めるように。」
「今日は無礼講じゃ!ごちそうも用意したから、たーんと食べるのじゃぞ!以上。」
「ではカンパーイ!」
と、上皇様が挨拶した。
「よーし!食うぞー!」
「待って~かなえさん!」
「僕たちも行こうか。かぐやっち。」
「はい。ひじり様。」
「ワン!」
皆、宴を楽しむことにした。
「この太巻き、うんまいなー。かぐやちゃんのとこのお供えで作ったってかいてあんねや。」
「本当だ!かぐや、美味しいよ!」
「みことも気に入ってくれた?嬉しい。」
「みことに貰った石だったり、材料もすごく役にたってるよ!ありがとう。」
「いや、かなえさんに、ほとんど面倒を見てもらってるんだ。」
「きーすんねや。お互い様やて。」
「みことは、どんな世界創ったの?」
「それが、まだ殺伐とした感じで、山とか、丘とかばっかり。」
「そうなんだー。じゃあ、今日、色々、情報交換出来るといいね。」
かぐやがにっこりすると、みことも微笑んだ。
そんな姿を、ひじりとかなえは見守っていた。
いろんなお世話になった神様に挨拶していくと、あっという間に時が過ぎていくのだった。
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