第34話 お米の里
さて、今日はどんな夢を見ようかと、眠りに着いた。
夢の世界に着くと、麦わら帽子をかぶったひじりさんが、ミニトマトを収穫していた。
「そろそろ、冷蔵庫にたくさんの食材が揃ってきましたね。」
同じく麦わら帽子をかぶったかぐやがいた。
「そうだなー。お!すぐるくん。いらっしゃい。」
ひじりさんが、俺に気づいた。
「ミニトマト、美味しそうですね。」
「ムーンも好きみたいですよ。」
「ワンワン!」
みんな、収穫楽しそうだ。
「そうそう。すぐるくん、お米の里、つくる気ない?」
「お米の里?」
「実は、転生を待ってる人が大勢いて、農業を営んでた人を移住させてくれると大助かりなんだけど、どうかな。」
「どんな人が来るんですか?」
「上神がオッケーした人じゃないと、転生できないから、変な人は来ないと思うけど、前世でお米を作ってた、おじいさん、おばあさんが来世も一緒になりたいって話しててさ。」
「へぇ。じゃあ、田んぼとかを作ったらいいですか?」
「ありがとう。すぐるくん。」
俺は、赤い屋根のお家から少し離れたところに、壮大な田んぼの風景をイメージした。
えい!
~ザザザザー~
一面、緑色の田んぼ畑が広がった。
「お家も作った方がいいですか?」
「すぐるくんの想像力は本当にすごいね!茅葺きの家と、家具とかがいいかな。」
「わかりました!えい!」
茅葺きの家を想像しながら田んぼの前に屋敷を作った。ついでに柿の木と、ミカンの木も想像した。
「すごい。これで、いつでも招くことができる!上神も喜ぶよ。」
「いえ。この能力すごすぎるので、少しでもお役に立てて嬉しいです。」
「じゃあ、僕は上神に報告してくるよ。」
と、ひじりさんは、シュン!と光に包まれ、どこかへ行ってしまった。
「ついでに、ホップとブドウの畑を作っとくかな。」
すぐるは、お酒が好きそうなひじりさんのために畑を作ることにした。
「かぐや、はお酒飲めないけど、ぶどうジュースだな。」
「はい!楽しみです。」
「わぉーん!」




