第27話 プランクトン
「わ~綺麗だな。」
ひじりは感嘆の声をあげた。
中は明るく、色とりどりの魚が窓から見え、鍾乳石もキラキラ輝いていた。
「ありがとうございます。」
入って、右側の石灰石の棚には、細長いサンマのような魚が、ホタルイカのようなイカを追いかけていた。
かぐやが聞いてきた。
「すぐる、ぷらんくとんってなんですか?」
「ああ、餌がないから、追いかけてるのか!!えい!」
~シュッ~と海面が光ったかと思うと、魚たちが落ち着いた。
「あ、すぐる!追いかけっこやめたよ!」
「プランクトンってゆうのは、小さいお魚の餌みたいなものなんだよ。」
「へぇ~そうなんですか。」
「顕微鏡があると見られるんだけど。」
「あるよ。」
ひじりさんがなぜか持っていた。
「ほら。」
「ひじりさん、すごい何で持ってるんですか?」
「俺、神様だし。」
「あ、そうなんですか。」
「じゃあ、かぐや、見てみようか。」
「わぁ~。」
「ワンワン!」
「この小さいのをお魚さんたちは食べてるんですか?」
「そうだよ。まだ肉食バリバリの魚は呼んでないつもりが、サンマみたいな、長い魚は肉食だったのかも。」
「そうなんですか。」
「秋だから、イメージしてしまったんだな。」
ひじりさんがウンウンわかるよと相づちをしていた。
「サンマ旨いもんな。」
「お魚食べちゃうんですか!?」
「食べないと生きていけないからな。まぁ、神は食べても食べなくてもいいんだけど。すぐるくん。これ、食べてもいい?」
「はい、いいですよ。」
砂浜で、サンマバーベキューをすることになった。




