22/81
第22話 かぐやとひじり
トントン。
かぐやは、30と書かれたドアをノックした。
「はーい、どうぞ。かぐやか。」
「失礼します。」
「どうした?困りごとか?」
「いえ、ご報告も兼ねてなのですが、ひじり様、お魚さんたちって、お魚さん食べるんですか?」
「ん?」
「昨日、スグルさんが、水族館を作ってくれたんです。とても、綺麗で、ムーンと、さっき、もう一回遊びに行ったら、細長いお魚さんが、イカさんを食べようとしていて。戻ってきたんです。」
「えーっと、プランクトンとかが餌じゃないの?」
「ひじり様、ぷらんくとんって何ですか?」
「そうかぁ。ぷらんくとんって小さいもんな。俺、砂浜にお邪魔していいか、聞いてみた?」
「ごめんなさい。許可はまだ。でも、アイテムと、秋葉原の神様が来たいって話はしました。」
「あ~。ちょっと聞いてくるよ。」
「え?あ、はい。」
「かぐや、そこにお茶菓子とポットがあるから、茶でも飲んで待っててくれ。」
向こうのドアをパタリと開けて、ひじり様は出ていってしまったわ。
お茶菓子…。
まぁ可愛らしい。
ポットにお茶を入れると、とても良い香りがしました。




