第21話 秋葉原の神様
『やぁ、すぐるくん。』
え?誰?
今度は、居眠りしそうな、5時間目の歴史の時間に、聞こえてきた。
また、声を出しそうになったので、慌てて教科書で隠した。
『えーっと、誰ですか?』
『ぷくくくく。歴史、眠かった?』
『あ、はい。いや、昼飯の後だったし。』
『あ、そうだよね。秀才のすぐるくんだし。』
ふふふ。
と聞こえてきた。
『えーっと、どなたですか?』
不思議なことが多く起きてるから、ちょっとくらいでは驚かなくなってきた自分が面白い。
『僕?内緒。』
『え?』
『うそうそ。かぐやのお友達。』
黒板を写しながら、少し驚きながら、
『あ!秋葉原の神様ですか?』
『ピンポーン』
『えーっと、初めまして。』
『君、驚かないの?』
『もう、充分驚いてます。』
『そうか。満足。ところで昨日さ、かぐやに、水族館みたいな洞窟を作ってあげたでしょ。』
『はい。』
『かぐやさ、スゲー喜んでたよ。』
『秋葉原の神さん、もう、知ってるんですか。』
『聖って呼んで。』
『ひじりさんですか?』
『そうそ。で、魚って何食べてんのかって聞かれたけど、とりあえず、プランクトンでいいか?』
『はい。』
『了解!』
と言って秋葉原の神さま、ひじりさんは去っていった。




