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第17話 まるで水族館
洞窟の入り口は、茶色い岩の影だった。
緩やかに、坂道に下っていた。
透明なガラスのような石のお陰で、中は明るい。
「すごーい!すぐる。まるで、地球の水族館と鍾乳洞の洞窟を掛け合わせたみたいね。」
かぐやが目をキラキラさせていた。
ムーンは、恐る恐る、鼻をクンクンさせながら前を進んでいた。
ピチャン!
「ワォン。」
鍾乳洞から水滴が垂れ、ムーンがビクリとした。
俺たちは、その姿が可愛くて笑ってしまった。
右を見ると、石灰石でできた段々畑のような水溜まりに、水が貯まっていてキラキラしていた。
その中にホタルイカのようなイカや、見たことない魚、サンマみたいに細長い魚もいた。
水を舐めてみると、塩辛い。
奥はどこまで続いてるのだろう…。
これ、俺が創ったのか?
信じられない気持ちでいっぱいだが、なんだか、誇らしかった。
「すぐるー!こっちこっち!!」
「ワンワン!」
「まてよー。」
すりガラスのような、水晶のような窓からは海の景色が綺麗だ。
珊瑚の回りに色とりどりの魚。
「すぐるの想像力は本当に素敵!」
そう言われて悪い気持ちはしなかった。




