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人生の宝石

作者: 黒田 一成

あなたの欲望はなんだろうか?

そして、その欲望は満たされているだろうか?


自らの欲望が満たされていると思える人、思えない人。

これは答えが分かれるところであろう。


人の欲望は果てしない。

特に、私たちのいる巨大科学文明の中においては、それは尚更であろう。


私は欲望が悪いことだとは思わない。

欲望は生物が生きるために必要なプログラムであると同時に、時には生きる原動力となるからだ。

そう考えれば、本能もまた、その欲望の一部であると言えるであろう。

しかし、欲望は限りなくあれど、その全てが満たされることはないのではないだろうか?


欲望は、すなわち、心の渇き。

その心の渇きを満たすため、水を探し求める、私たち人間。。


心の渇きが広がり、その荒野を彷徨い、苦しいと感じる人もいるだろう。

生きるためのプログラムであるにも関わらず、そのプログラムが苦しみを与えていることも事実であろう。


あなたは、この渇ききった荒野で、オアシスを探し続ける。

しかし、よくよく考えていくと一つの疑問に突き当たる。


心にとってのオアシスとはなんなのだろうか?

そもそも、オアシスは必要なのだろうか?と。


もし、そのオアシスを見つけたとしても、そのオアシスにも限界を感じ、いずれ渇いてしまうことだろう。

そして、再び渇ききった荒野に投げ出され、苦しみを感じるであろう。

それだけ、人間の欲望は果てしないということなのだ。


渇ききった荒野はとにかく苦しい。

遠くを見れば見るほど、砂埃と蜃気楼にまみれ、視界が霞み、不安感と絶望感に襲われる。


苦しい。苦しいよな。。

あなたは両手を地につけ、時には涙を流すこともあるだろう。


ただ、その涙は決して、無駄にはならない。

その涙の一粒、一粒がいずれ川となり、あなたの道筋を示してくれるはずだから。

最初は地面を湿らせる程度かもしれない。

しかし、それでも、涙が出るあなたは、きっと強くなれる。


苦しい時、辛い時、悲しい時は泣いていいんだ。

それを我慢なんかすることはない。

素直に、素直に、もっと、もっと泣けばいい。

その涙はとても崇高で誇るべきものだ。


あなたが流した涙は、あなただけの人生の宝石だ。

その価値が他の誰かに理解されなくたっていい。


だって、あなたが流した涙こそが、心に唯一、潤いを与えてくれる存在なのだから。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。


今回は、過去に出会った、通りすがりのトラックの行燈に掲げられていた言葉をきっかけに書いたものです。

そのトラックの行燈には「涙は人生の宝石」と書かれていました。

とてもいい言葉だと当時から思っており、ずっと心の中に残っておりました。

その言葉で自分の気持ちを表現したいと思い、今回、キーボードを叩きました。


ネットで調べてみると、トラック業界ではかなり有名な伝説のドライバーさんの車両であることが分かりました。

現在でも、その行燈を掲げて、お仕事をされているそうなので、とても嬉しい気持ちになりました。


「涙は人生の宝石」

私にとっては、とても身に染みる言葉です。


人生、色々なことがあります。

自分も何度泣いたかは分かりません。

だけど、涙が出るとなんだか、心が切ないような、温かいような、落ち着くような不思議な気持ちになります。


涙が出る状況は、人それぞれだと思うのですが、心があるからこその事象だと思います。

そして、どんなに科学が発展していっても、人に心があるということは変わりません。


社会で生きていると辛いこともたくさんあります。

泣くこともいっぱいあると思います。


それでも、どんな時代がきても、涙が出る人間でありたいと自分は思います。

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